見出し画像

スティーブン・キング/「芝刈り機の男」The Lawnmower Man

「芝刈り機の男」1975年(短編集「ナイトシフト /「トウモロコシ畑の子供たち」収録)
 
映画『バーチャル・ウォーズ』1992年公開(SF)

原作小説の原型を留めないほどの変貌を遂げた映画化で原作者のスティーブン・キングが記憶から抹消したに違いない!とまことしやかな噂話。

小説の分野で
映像化作品が世界で一番多い作家スティーブン・キング。

小説は読んでいないが、
タイトルやあらすじを聞くと
「あ!それ知ってる」
そう答える人は たくさんいるだろう。
そんな作家 滅多にいるもんじゃない。



近年「スティーブン・キング全作品映像化計画」
着々と進み随時公開されている。
短編から長編から 
量産にも関わらず
非常に質の良い作品となっている。



そんな中、
どこが原作か理解しがたい映画化作品。
それが
「芝刈り機の男」を原作とする
「バーチャルウォーズ」だ。

小説「芝刈り機の男」
古代より続く「魔」の存在ー
クトゥルフの気配を感じる
スティーブン・キングらしい短編小説だ。
現代に生きる太古の神パンと眷属たち。
人間との関わり。
ホラー小説にも関わらず
「眷属たち 神様のために 頑張ってる」
一生懸命さに 可愛らしさすら感じる。



スティーブン・キングと切り離してくれ。映画としては面白いんだよ。


映画「バーチャルウォーズ」は
VR世界を支配することによって
世界を征服をしようとするSFホラー作品。

予備知識なしに鑑賞した際には
「アルジャーノンに花束を」の
SF版なのだと思っていた。

ホラーとコンピュータ。
相性はいいのだ。

90年代初頭の最新CGが
今見ると
かえって新鮮。
物語の世界観によく似合う。
単体映画としては 十分面白い。
続編が2作品作られている。
映画としては大ヒットだろう。
ゲームにもなっていた。

「さすがスティーブン・キングだな!」

当時を知る人は
映画を絶賛したのだそうだ。
そのくらいには面白い映画だ。
機会があれば是非。
そうオススメするくらいには
好きな映画でもある。


ただ これ・・・
絶対「芝刈り機の男」は原作じゃないよー!

「アルジャーノンに花束を」を
SF映画にアレンジ映画化!
スティーブン。キングの短編小説
「芝刈り機の男」から
インスピレーションを得る!

映画「バーチャルウォーズ」では
「アルジャーノンに花束を」のチャーリーに当たる人物が
「芝刈りの仕事」をしていた。
そこだけが唯一の共通点?

いやいやいや!
タイトルの「芝刈り機の男」は
小説内では 
映画で言うチャーリーに当たる人物を
指していないと思うぞ!

映画化当時
スティーブン・キングの怒りは
血管が飛び散る勢いで。
クレジットから自身の名前を抹消させた。
この辺りの一件で
訴訟騒ぎになったと伝え聞くが
詳細はよく判らない。

スティーブン・キングは
自身の映像化作品いついて
かなりの辛口なのは有名だ。
そんな彼から
「バーチャルウォーズ」についても
コメントらしいコメントは
記憶になく。

つい数日前
ファンとの交流会で
自作品の映像化ワーストの話も
ずいぶん飛び出していた。
それはそれで
非常に実りある楽しいひと時。
ファンとしては
ただただ楽しい時間だった。

映像化ワーストの話題の時に
「バーチャルウォーズ」は
上がっていなかった気がする。
スティーブン・キングの中では
「芝刈り機の男」
映像化されていない作品?

原作小説が好きなのだ。

あの「芝刈り機の男」が大好きだ。

原作通りの
スティーブン・キングの世界を
是非観たい。







いいなと思ったら応援しよう!

晴れ。
よろしければサポートお願いします。 クリエイターとしての活動資金に使わせていただきます。