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ベートーヴェンを毎日聴く85(2020年3月25日)
『ベートーヴェン/弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調 op.59-3 「ラズモフスキー第3番」』を聴いた。
ベートーヴェンを毎日聴く85
— Harayan (Herbert von) (@HarayanV) March 25, 2020
op.59-3弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」1806年
不気味な序奏から突如朗らかに。第2楽章最初のピチカートが再び怪しげだが、払拭できず憂鬱な雰囲気。優雅なメヌエット。なんとも忙しくて高まりを持つ終楽章。手が込んだ作品。
演奏:アルテミス四重奏団。2005年 pic.twitter.com/3OkQuR8rvf
3つのラズモフスキー弦楽四重奏曲のなかでは、一番聴きやすいかもしれない。全体は明るい雰囲気が多く漂うし、力強さも感じる。
しかし、第1楽章冒頭の序奏は、とても怪しくて不気味。何が起こるのかという不安を突き抜けて顔を出す朗らかな明るさへギャップは効果的。
第2楽章は、また怪しい雰囲気が漂い、何かはっきりしない様子。イ短調はメランコリックな調性だが、その端々は美しさも感じる。一番の聴きどころはチェロのピチカートが楽章中に幅広く用いられること。ジャズでコントラバスが「ブンブン」と弾かれる感じにも似ている。
優雅な第3楽章とスピード感あふれ、突進するように終わる最終楽章。聴き手の心を逃さない作品。
Ri ButovによるPixabayからの画像
(記:2020年11月20日)