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仕事や人生が辛くなったら、自分にペンネームをつけてみる
ありのままの自分とか、個性が大事とか、そんな話があり、どうしてもそのような自分を保てる状況が良い状況なんてことを思ったりします。一方で、社会で求められる役割と自分のギャップに悩み、そのなかで自分をすり減らして、疲弊してしまう人も多いのではないでしょうか?私もかつてはその一人でしたし、その結果として、うつ病になってダウンしたりもしました。素の自分というのは、そんなに強くもないですし、ここを傷つけられるのって、どこかでノーガードの心臓をえぐられるような辛さがあります。
ただ、それが本当に必要なのか?と言われるとそんなこともなく、ちょっとした手法を覚えると自分を守れるだけではなく、社会における自分の評価を上げていくことも出来るものです。そんな話を今日はしてみたいと思います。
毎度のことながら、自己紹介しておきます。私はマーケティングコンサルタントとして、主に大手企業を対象に組織運営や事業開発の観点も交えながら、広告だけではないマーケティングの導入を実行しています。そんなことから経営や組織論に関して、実際の経験から様々な洞察があり、そこからnoteを書いています。
師匠から学んだ成功体験とビジネスへの応用
私の師匠である高橋がなり氏から学んだ重要な教訓があります。彼は本名が高橋雅也であり、そこから読み方を変えて「がなり」とすることで、普段の高橋雅也と高橋がなりを使い分けています。この方法を通じて、彼は自分の役割や状況に応じて最適な自分を演じることができるようになりました。この経験を基に、ペンネームやキャラクターを使用することが自己啓発やコーチングの観点からも有効であることがわかりました。
若手時代の失敗と苦労
20代の会社員時代、私は素の自分で仕事をしていました。その結果、多くの失敗を経験しました。上司や取引先とのコミュニケーションにおいて、相手が求める自分のイメージと実際の自分とのギャップに悩まされました。このギャップを埋めるのに苦労し、ストレスにより鬱状態に陥ったこともあります。
ペンネームの導入と変化
その後、アダルト業界で働くことになり、本名ではなくペンネームを使用することにしました。この決断が大きな変化をもたらしました。ペンネームを使うことで、自分とは別のキャラクターを作り出し、そのキャラクターが自走し始めたのです。これにより、顧客に合わせた過激な行動も気にせずできるようになり、ビジネスも成功しやすくなりました。自分自身も楽にやれるようになりました。
そして、現在も友貞ファラ洋輔という名前でやっていますが、戸籍上では友貞洋輔です。ファラは母の再婚相手の姓で、なんとなくでこれを付けた結果、友貞洋輔ではなく、友貞ファラ洋輔というキャラクターが出来上がりました。これだけでも結構大きな効果で、そこからビジネスが順調に回り始めたのも事実です。
キャバクラでの類似例
キャバクラで働く女性たちも、源氏名を使用することで自分とキャラクターの距離感を保っています。彼女たちは、源氏名を通じて自分を守りながら仕事をしているのです。実際に何人かに話を聞いたところ、多くの人が無意識ながらも同様の効果を感じていることが分かりました。
経営者のキャラクター演技
多くの経営者も役割に応じてキャラクターを演じています。ユニクロの柳井正氏は、内向的な性格ながらリーダーとしての役割を演じていると言われています。彼が厳しい姿勢を見せるときも、それは演技である可能性が高いのです。
ペンネーム的ビジネスマインドの方法
キャラクターを設定する: 自分が理想とするビジネスパーソンのキャラクターを設定します。これには、名前、性格、価値観、行動パターンなどを具体的に決めます。
キャラクターに合わせた行動: そのキャラクターに基づいて行動します。例えば、積極的な性格のキャラクターであれば、自分が内向的であっても積極的に人と話す努力をします。
感情の分離: キャラクターが失敗しても、自分自身の失敗と捉えないようにします。これにより、ストレスを軽減し、冷静に対処することができます。
若手へのアドバイス
若手社員や関係者の中には、この技術に欠けている人が多く見受けられます。そこで、ペンネームを使った成功体験とキャラクターを演じることの重要性について共有したいと思います。自分を守りつつ、ビジネスの成功に繋げることができるこの方法をぜひ試してほしいです。
自己啓発やコーチングの観点からの分析
ペンネームやキャラクターを使用する方法は、自己啓発やコーチングの観点から非常に有用です。以下にその理由を学術的な証拠を基に論理的に分析します。
アイデンティティの分離と心理的安全性: 自分とキャラクターを分離することで、失敗や批判をキャラクターに帰することができ、心理的な安全性が確保されます。SwannとBossonの「アイデンティティ交渉理論」は、このプロセスが自己肯定感を保つのに役立つことを示しています【Swann, W. B., & Bosson, J. K. (2008). Identity negotiation: A theory of self and social interaction. In Handbook of Self and Identity】。
柔軟な自己表現: ペンネームやキャラクターを使うことで、通常の自分では表現しづらい特性や行動を自然に引き出すことができます。Goffmanの「印象管理」の理論は、人々が異なる文脈で異なる自己を演じることが自然であり、効果的な対人関係の維持に役立つことを示しています【Goffman, E. (1959). The Presentation of Self in Everyday Life】。
行動変容の促進: 自分とは異なるキャラクターを設定し、それに基づいて行動することで、望ましい行動パターンを習慣化しやすくなります。Banduraの「自己効力感」の理論は、自己の行動に対する信念が行動変容にどのように影響するかを説明しています【Bandura, A. (1977). Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review】。
ストレス管理とメンタルヘルスの改善: キャラクターを使って感情を分離することで、ストレスを管理しやすくなり、メンタルヘルスの改善にも寄与します。LazarusとFolkmanのストレスと対処の理論は、ストレス管理のための効果的な方法として認知的再評価や感情の分離を強調しています【Lazarus, R. S., & Folkman, S. (1984). Stress, appraisal, and coping】。
未来の成功に近づくための方法: 「未来の成功している自分だったらどうするか?」という問いを立て、その答えに基づいて行動することで、理想の自分に近づくことができます。MarkusとNuriusの「可能自己」の理論は、未来の自己イメージが現在の行動にどのように影響するかを説明しています【Markus, H., & Nurius, P. (1986). Possible selves. American Psychologist】。
まとめ
ペンネームやキャラクターを使うことで、自分を守りながらビジネスの成功に繋げることができます。特に若手社員にとって有効な手段です。自分を変えることに悩んでいる方々に、この方法をぜひ試してほしいと思います。社会に出て苦しんでいる人たちにとって、このアプローチが新たな解決策となることを願っています。
師匠である高橋がなり氏から学んだこの教訓を、皆さんもぜひ実践してみてください。
【参考文献】
Swann, W. B., & Bosson, J. K. (2008). Identity negotiation: A theory of self and social interaction. In Handbook of Self and Identity.
Goffman, E. (1959). The Presentation of Self in Everyday Life.
Bandura, A. (1977). Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review.
Lazarus, R. S., & Folkman, S. (1984). Stress, appraisal, and coping.
Markus, H., & Nurius, P. (1986). Possible selves. American Psychologist.