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星と鳥と風たち

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#家族

星と鳥と風9~ナイトナース

前回
小学校卒業までのざっくりすぎる流れを書いたのだけれど、【おまけ】でもう少し
小学校時代を回想しようと思う。

あれは激しく暑い夏の日だった。
僕は朝から隼人と一緒に僕の実家にいて
庭でサッカーをして遊んでいた。

家には休みの親父が【トド】のように寝そべって、TVを見ていたのだが
急に親父のポケベルが、けたたましく鳴り響いた。
それと同時に飛び起きた親父は
僕らに

「おい!クソガキ共!海に

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星と鳥と風8~卒業発表会

【ジャーーーーーン】

落雷のようなヒロトのギターが教室に鳴り響いた。
たった一音で「おぉ」と周りを惹きつけた。
その音は決して、耳障りとかの類の音ではなかった。
ただただ、ヒロトの溢れんばかりの才能が
たったの一音で溢れ出た。
ただそれだけだった。
僕もベースとマイクがちゃんと自分に聴こえるようにボリュームを合わせた。

ドタドタドタ!
(何かが押し寄せてくる音)

さっきの一音で
気がついたら

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星と鳥と風1 ~初まりの始まり

これは作者である私が生きてきた中で体験した
嘘のような本当の人生の基軸である。

そして愛の物語でもある。

全てを話すとあまりにも長くなるので軽く私を説明すると、1986年、愛知県岡崎市で産まれた。
母はjazzピアニストで、有名ではないが
音楽を生業にしていたようだ。
そんな母だが、私が産まれてすぐに父と離婚して、私は0才にして父に引き取られ、父の産まれ故郷である九州で、優しい祖父母に育てられ

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