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【本棚08】第二期ストーリーとリスト発表!

前回は第二期(22年6月)本棚のテーマを発表しました。

今回のテーマは《楕円風景Ⅱ:武蔵野から埼玉まで》
今回はそのストーリーとリスト

の発表です

《ストーリー》

さいたま市の中央に何がある?
新都心?
地図をみてほしい
二又に分かれた緑地帯
見沼


都市のはずれのような場所が実は中央
見えない小さくされた
分解者たち
が都市をささえる

かつて名所だった
さぎ山
から50年前にさぎが消えた
この地の農を再生継承する働きが
農林水産大臣賞を受けたばかり

この場所で
縄文から未来まで見通す
野良の藝術
が繰り広げられる
SDGsにずっと先行して。

野良に先達がいる
荒川の向こう富士見の
農民詩人だ
大正デモクラシーの中心人物でもあった
泥まみれのその叫びは、
甘美な田園詩人たちに鉄槌を喰らわす

武蔵野、多摩は詩人、歌読みの宝庫だ。
彼らには反骨があった

埼玉にはたくさんの野良の叫びがある
国もない、難民にもなれない民族にとって
埼玉が
私の小さな国

武蔵野詩人の末裔たる
埼玉詩人会会長は
水平と垂直
地上と天上
形而上的な
ふたつの世界
を透視し、具視した
それはふたつの中心をもつ意味で
次元を超えた楕円と言えるかもしれない

国木田独歩が見たように
武蔵野の向こうに光が見えるか
その光で足元を照らせるか

武蔵野の末端の大宮で2人の現代詩人が詩を空間化した2020年も忘れない

一冊お借りいただいているので補足写真


《リスト》※は前出
☆※『UDCO REPORT #005 特集 おおみやグリーンアクターネットワーク』アーバンデザインセンター大宮、2022
☆※『分解者たち―見沼田んぼのほとりを生きる』猪瀬浩平 (著)、森田友希 (写真)、生活書院、2019
☆『ボランティアってなんだっけ』猪瀬浩平、岩波ブックレット、2020
☆『幻の野外アート展 パンデミック下の表現者たち』社会芸術Vol.4 社会芸術 / ユニット・ウルス、2021
☆『切り身になった今ー根元に立ちかえり創造性を共有するー』社会芸術Vol.4 社会芸術 / ユニット・ウルス、2021
☆『野良の藝術』社会芸術 Vol.5 社会芸術 / ユニット・ウルス、埼玉新聞社、2022
☆『野良に叫ぶ―渋谷定輔詩集』渋谷定輔、勁草書房、(初版、万生閣、1926)
☆『農民哀史』(上)(下)渋谷定輔、勁草書房 1970
☆※『農民哀史から六十年 岩波新書 黄版 340』渋谷定輔、岩波書店、1986
☆『東京人』特集「反骨の多摩、武蔵野」都市出版株式会社、2019年5月号
☆『武蔵野樹林』「1000万人が暮らす武蔵野台地とは」KADOKAWA、Vol.1 2018秋
☆『武蔵野』国木田独歩、岩波文庫、(初版、民友社1901)
☆※『武蔵野をよむ 岩波新書』赤坂憲雄、岩波書店、2018
☆『F』特集「武蔵野」、東京学芸大学現代文化研究会、2017年秋号
☆『詩で歩く武蔵野』秋谷豊、さきたま出版会、1998
☆『秋谷豊の武蔵野』秋谷千春編、土曜美術社、2017

☆※『避難と支援 埼玉県における広域避難者支援のローカルガバナンス』西城戸誠・原田峻、新泉社、2019
☆※『日本で生きるクルド人』鴇沢 哲雄、‎ ぶなのもり、2019
☆『クルドの食卓』中島直美、ぶなのもり、2022
☆『詩集 ふたつの世界』川中子義勝、土曜美術出版販売、2021
☆※『川中子義勝詩集 新・日本現代詩文庫146』土曜美術出版販売、2019
☆『詩学講義』川中子義勝、土曜美術出版販売、2021
☆※『テアトロン 社会と演劇をつなぐ』高山明、河出書房新社、2021
☆『一等星の詩 最果タヒ展オフィシャルブック』最果タヒ、sou nice publishing、2020
☆『九月十月十一月』カニエ・ナハ、2020
☆※『Artsightama さいたま国際芸術祭since2020記録集』さいたま国際芸術祭、2021
☆※『朝陽堂リノベーションの記録』朝陽堂

好音本棚全体のコンセプトは

https://note.com/haoyin/n/naf490cdd3af3


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