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往復運動と円環運動
今日は冬至だそうな。
天体的には冬の折り返し地点だが、人間の感覚としては
「え、もう折り返し?冬の本番はまだこれからだよね?」
ってな感じで体感とズレがある。
このズレのお陰で、季節は
『暑い⇔寒い』
の往復運動でなく円環のような
「巡るもの」
として感じられる。
そんな訳で、ヨガの呼吸法にもこれと同じように呼吸を『往復運動』から『円環運動』に変換するテクニックがある。
これはプラーナヤーマのワークショップをやる時にいつも解説しているけど、不思議な事にこれだけ重要なテクニックにもかかわらず一般的なヨガの世界ではほぼ全く語られていない。
語られていないんだから、俺もこんなところで安っぽく書くつもりはないけど、要するに暦と体感同様に「ズラし」を使うわけだ。
だから、何でもかんでも「呼吸と一致」させればいいってもんでもないのはわかるだろう。呼吸と何かを一致させれば往復運動の感覚はより強化される。だからアシュタンガなんかはずっと振り子を振っているような呼吸感が続く。
呼吸と身体の一致は、「身体は空っぽな袋」という感覚を高めるには役立つが、
「始まりも無ければ終わりも無い」
というヴェーダンタ的な発想には繋がらない。
あ、アシュタンガは
「始まりと終わりの存在する」
サーンキャ(ヨーガスートラ)ベースだからいいのか。
とりあえずオチがついちゃったからこの話はここまでにしとく。