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学校給食のモヤモヤ。

 久々過ぎる投稿になりました。自分の考えを整理する意味でも、やはりnoteを活用しようと思い、こちらを定期更新していきます。

 最近、学校給食、有機農業、地産地消というテーマを中心に講演の依頼をいただきます。月2~3本のペースです。オーガニックビレッジ事業もその背景にあります。僕のスタンスは、あくまで学校給食の地産地消を進めること。有機農産物の導入(=有機化)はその上に広げていくこと、という点を強調して伝えています。

 この8月、東海農政局(農水省)からのお誘いで、学校給食のセミナーで講演をしました。事前の打ち合わせも丁寧にご対応いただきました。塩尻市に帰省していましたので、久々に特急しなのに乗り、岐阜駅へ。

 参加者は行政職員、栄養教諭、生産者など学校給食関係者です。学校給食の地産地消、有機化がなぜ必要なのか、ツラツラお話しました。抽象的な「社会的意義」に関する内容だったので、みなさん目が点だったと思います(笑)

 その中でふと考えたことがあります。事前に参加者から課題を共有していただき、当日も質問を受け付けました。その関心は、地場農産物(有機農産物)をどう動かすのか、価格はどうなのか、関係者間の連携をどうつくるのかなどテクニカルな関心がほぼ全てを占めていたことです。

 もちろん、この関心については理解できます。が、このセミナーで考えを巡らせていたことがあります。それは、「子ども(生徒)不在の学校給食の議論」になっていることです。
 
 今回のセミナーでも、学校給食の主役である子どもたちの姿がほとんど見えませんでした。これは他のセミナーや学習会でも同じです。大人たちは農産物をどう動かすかという議論はしますが、肝心の子どもたちの話しがないのです。

 ナナメの角度から見ると、例えば、子どもたちが農家と一緒に野菜やお米を育てて、「これを給食で食べたい」という声を届ければ、学校給食関係者も行政も姿勢が大きく変わるのではないかと。あるいは、生徒参加型で、給食をどうしたいか考えるような授業を組み立てればいいのではないか、など色々なアイデアが浮かびました。

 子どもたちをど真ん中に置く(これは『有機給食スタートブック』(農文協)で、つるさんが指摘しました)、子どもの声を反映させるという基本を忘れてしまっている(横に置かれている)学校給食の議論にモヤモヤを感じる今日この頃です。子ども目線の学校給食が必要ですね。

 今日は生活クラブ神奈川の研修会での講演。有機農業の歴史を語る貴重な機会をいただき、楽しい時間でした。9月は都市社会学会、農村生活学会で都市農業関連の報告を依頼されています。今週はそのレジュメ、要旨の〆切が続き、少し研究者モードです。

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