誰でもできる『自省録』
約2000年前、皇帝であり哲学者でもあったマルクス・アウレリウスは、自身に降りかかる困難に対して「こんな時はこう考えるんだ。考え方を変えるんだ」と、自分の思考をまとめた個人的なノートを作成しました。それが現在に伝わる『自省録』です。
この『自省録』は特別なものではなく、誰でも作ることができます。
対人関係においては、繰り返し感じる感情やそのきっかけを見つけることで、自分の感情のパターンを把握し、自分の傾向を理解します。
そして、何が自分にとって大切なのかを振り返り、それに沿った行動ができているかを確認します。
また、人間の性質や人間心理、ヒトの性格を学ぶことで、「人間とはこう考える生き物だ」と相手の考えを推察し、相手の行動を受け流すことができます。
さらに、病気・怪我・事故が起きたり、社会の変化によりキャリアを喪失したりした時にも、困難や逆境や不遇は誰にでも起こり得るものだと考えます。過去の人々も同じような経験をし、それを乗り越えてきたのだと捉えることで、自分を励ますことができます。失敗の原因を分析し、次に活かすための教訓を得ることで成長につなげます。
また、収入低くても体は健康なんだ、満たされないけど平和な国に生まれてる。などの自分にとって感謝できることを見つけたり
家族や友人、同僚など感謝できる人たちに視点を移して、その人たちに対して感謝の気持ちを持つことでポジティブな心の状態を保つことができます。
こうした考え方を学ぶためには、本を読んだり、人の言葉に耳を傾けたりして、「こんな考えを持っているんだ」と知ることで、自分の考え方や視点を変えることが有効です。
こうして人から学ぶことで起こった問題を不幸とは捉えずに自分を振り返り、前向きに進むことができます。