梅流しと呼ばれて
ミラノコレクション2025のフェースアップパウダーを絶対に買うと８月には決めていたというのに。11月23日に発売されるものを３ヵ月以上も前に予約するのはちょっと早すぎるような気がしたのだ、あの時は。
ミラノコレクション2018がわたしのミラノコレクションデビューだったのだけれど、その時はたまたま通りかかったデパートのKANEBOのコスメカウンターで陳列されていた噂のそれを見つけて「まだありますか？」と尋ねたら「ございます！」となって、予約もなしに、発売日からずっと後に丸腰で買えたんだもの。ミラノコレクション2025もそれでいけると思ったんだ。仕事の帰りにKANEBOのコスメカウンターの前をうろついてみるもそれらしきものが見当たらない。次の日は他のデパートに寄ってみるもこちらも同様。３日目に最後の砦のいつも割と閑散としているデパートのKANEBOのコスメカウンターに寄って勇気を出して尋ねてみた。「ミラノコ」と言いかけたところで喰い気味に「申し訳ございません。すでに完売してしまいまして。他のところでも置いておりませんでしたでしょう？どこも完売なんです。年々発売数量が減ってきていて、どうしてこんなに人気のある商品なのに数量が減ってきているのかわたくしどもにも分からないのですけれど。もしかしたら専門店でしたらまだ残っているところがあるかもしれません。たとえば○○とか○○とか。」と買えるかもしれない専門店を教えてくださった。「わかりました。早く予約をすべきでした。明日専門店に寄ってみます。」と気丈に答えたものの、内心は「まじかー。こんなにも待ち焦がれたミラノコレクションが手に入らないかもしれないの？なんのためにうまれてきたんだろう。」と悔しさと絶望とがないまぜになって帰り路の記憶がほとんどない。家に帰ってからネットで検索してみたら、普通に楽天で見つけた。流れるような操作で購入完了！「2024年11月23日発売の新商品ため、入荷予定の11月20日頃に当店から発送となります。」とのこと。もしかしたらデパートで買うよりも早く手に入る可能性も出てきて、満塁のランナーを背負った投手のような気持ちから一転、プロ志望届を出してもいないどころか野球をやったこともないのにドラフト会議で指名されたような気持ちである。
いつかやってみたいと思い続けていることが8,000個ほどあって、そのうちのひとつに「梅流し」がある。
便秘体質ではないので効果がどれほどかはわからないけれど、体の中をすっきりとリセットさせるという体験をやってみたいのだ。それと、単純に昆布の出汁と梅干しの味だけで食べる大根に非常に興味がある。いと滋味深いお味であろうなーと想像するだけで日本酒を４合くらいはいけそうである。
で、健康診断という年に一度の公式体重測定を３週間後に控えた今こそ、梅流しをする時ではないかと金曜日の仕事中に思いついたので、こうして今、昨日の夜に作っておいた梅流しをすすりながらnoteをしたためている次第である。昆布の代わりにこんぶ茶の粉末を使ったところが我ながら名案だったと思う。レシピのアレンジは自己責任で自由にやっていいのだ。失敗したっていいじゃない、人が死ぬわけじゃないんだし。片栗粉じゃなくて小麦粉でも可能ですか、とか、もも肉じゃなくてむね肉でも大丈夫でしょうか、とかいちいちレシピ考案者に尋ねたりするんじゃない、ばかものよ。
梅流しなので、もちろん日本酒は封印をして、ただひたすらに梅流しだけを食べている。これは思った以上に美味しい。味が薄いと感じたら味噌で味をつけてもいいと書いてあったけれど、味噌なんていらない。昆布の出汁と梅干しだけで十分。おいしすぎて梅流しという食事療法であることを忘れてしまう。昔、脂肪燃焼スープにはまっていたことがあって、毎週末大きな鍋で大量のスープを作ってただひたすらに食べ続けていたことがあったのだけれど、梅流しは材料も大根と昆布と梅だけという少なさで、より手軽にできるダイエットといえそう。まだ痩せてはいないけど。どう考えても大根がメインなのに、梅流しと呼ばれることに納得できているんだろうか、大根。
脂肪燃焼スープにはまっていた頃は、全然気にならなかったのに、今レシピを見てみると全部の野菜を揃えるとなると結構な金額になりそうである。ほとんどの野菜が100円で買えた時代がたしかにかつてはあったのに。今は野菜が高くてなかなかあれもこれもとは買えないので、野菜ジュースを積極的に活用して野菜不足を補っている。
キリンの48種の濃い野菜、トマト味のベースにセロリの風味がほんのりと感じられて、トマトやセロリが嫌いな人には絶対に受け付けられないであろうお味が、わたしはとても好みではまっている。ドロドロザラザラで飲みごたえも十分。朝と夜と１杯ずつ飲んでいるのが、何らかの成分の過剰摂取にあたらないかどうかをいつか調べたいことのリストに追加しておきたい。