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【詩】坂道


揺れるバスから見えたのは
あの頃によく似た坂の道
面影があたたまり
車窓にそっと蘇る

手を伸ばしたくなる程に
生きている私がそこにいる

込み上げる切なさは
満たされていた頃への憧れと
流れる涙が呟いた

あの眩しさを
心が知っているのなら

きっと歩き方を思い出せる
きっと生き方も思い出せる

遠ざかる景色を後にして
前を向き行き先を確かめる

「明日」行きと
心がそっと頷いた




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