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「都会のトム&ソーヤ 19」
都会のトム&ソーヤ読了。他の巻とはまた違って、幻想的なお話でした。
19巻まで読んだ中では、1番心に残ったかもしれません。
あらすじとしては、内人と創也のアジトに謎のジュークボックスが届く。100円中に入れることに、2人が今まで出会った人々の話が出てくる。
ただし、どこまで本当の話なのかはわからないというもの。
読み上げられた話の中では栗井栄太の一員、柳川の話が目を引きます。
自分と関わりがある人が求める自分の姿と、現実の自分の姿が違う。求められる姿と現実の自分にギャップがあって関係が拗れてしまう。
もちろん、気にしないのが一番ではある。
けれども、大人でもスルーし切れるとは限らないし、子どもだと尚更に無関係にはしにくい。
苦しいなあ。
はやみねかおる先生はこういう闇を描くと上手いんですよね。
もし現実の梁川の身に起きたことだとしたら、今もすっかり折り合いがついたわけではないかもしれないのかもしれません。大人になるについて分かってくるとんでもない事実もあるでしょう。
それでも、あんまり闇に呑み込まれると作中の悪役・明が大喜びしそうなのです。
赤い夢を引きずりながらも、現実世界をぼちぼち頑張り続けているんだな、と思いを馳せました。