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【読書】家族が「うつ」になって、不安なときに読む本

うつ病、うつ状態、適応障害、睡眠障害、自律神経失調症……医学的なことはさておき、メンタル不調の人や家族に向け、わかりやすく解説されている本でした。診断名は医師の配慮で調整されることや、「今の状態」の名前がついていることがありますので。

先日「うつは心の風邪」は、うつの認知度が高まったものの、風邪という表現を使ったことで誤解された面がある、と書きました(→「うつは心の風邪」の誤解)。

うつが長引く背景に、精神的な疲労が溜まった時に傷つきが2倍、3倍になってしまうことがあり、その図を探した時に出てきた記事にあったのがこの本でした。冒頭でも「うつは心の風邪」に関する誤解が同じように書いてあり、本書では「うつは心の骨折」と言う、とただし書きがありました。なるほど、骨折ならまず病院へ行って治療してもらうでしょう。

早速取り寄せて読んだところ、結論:わかりやすい!でした。

うつ状態のときにヒトの心と身体では何が起こっているか、原始人の危機に例えて説明されています。ニンゲンが扱う情報の量が増えても、こうした太古の脳の機能が働くわけですね。

また「昇進うつ」という言葉は聞いたことがあるでしょうか。喜ばしい出来事でもとてもストレスになっていることがあるのです。会社員時代を思い返すと、もうすぐ子供が生まれるタイミングでうつで休職する男性が結構多かったです。

本書の中には、ストレスが明らかに高いショックな出来事や、喜ばしい出来事のストレス得点表があります(表自体は以前よりあるものです)。最近起こった出来事から、気づいていなかった自分のストレスから疲労度を測ることができるでしょう。

これを元に、1倍モードから3倍モードのグラフのような「経緯表」を作るプロセスも紹介されています。波が揺れながら良くなっていくものですから、こうして可視化すると、まだ底の時期なのか、回復傾向ではあるが無理は禁物な時期なのか、わかりやすいのではないでしょうか。

支える家族もうつ状態にならないように、セルフケアもしながらできることをしていけば良い ── 長期間かかることだから、なおさらです。本書のメッセージが、辛い家族にも届くと良いなと思います。

今はなんともない人でも、家族や同僚にメンタル不調の人が出てきたときに役立ちますし、結婚・出産・転職・昇進など喜ばしいことでもストレスになることがあると知るだけでも、備えになるでしょう。

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