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④ 運動なんて自宅ですればいいじゃないかという人もいるけれど

 さて、「体育会系の雰囲気が苦手」「集団で何かやるのが無理」で、今までフィットネスジムに通うのが長続きしなかった私だが、今回はなんとか一年以上、続いている。
 数年前に入会したけれど挫折したのは、ヨガやピラティスやダンスの教室に、ついていけなかったからだ。動きよりも、「みんなで何かやる」雰囲気に。
 人に喋りかけられるのも、めんどくさかった。ジム通いの、特に女性たちは、みんな和気あいあいとして楽しそうで、人と交わるのが苦手な私は、その雰囲気もダメだった。そうは見えないが、私は極度のコミュ障だ。
 案の定、私は、ジムにはすぐに行かなくなってしまった。
 けれどその後、数ヶ月、月会費は払い続けていた。もったいない。

 前回の失敗と自分の性格を踏まえて、今回は、もう「集団」で何かやるレッスンはしないことに決めた。黙々と、筋トレとランニングマシーンで有酸素運動をするだけだ。それ以外は、やらない。誰とも喋らない。
 よく、女性がジムで男性の「教え魔」に遭遇して、行くのを止める話などが、ネットに上がっているし、私も以前、それで行くのをやめてしまった経験があるけれど、最近は、そういう「教え魔」は、トレーナーが早々に注意をして対策をとっているのか、今通ってるジムでは見たことはない。

 ただ正直言って、おばさんたちのおしゃべりは、なかなかすごい。更衣室でもトレーニングルームでも、運動ではなく、喋りに来ているとしか思えない人たちはいる。コロナ禍で「会話を控えてください」と、あちこちに注意書きが張ってあるのに。
 でも、無視すればいい。私はひとり、淡々と、運動にはげむ。

 おしゃべりおばさんはいるけれど、ジムに来てトレーニングをしているのは、ほとんどが私のように黙々と自分の世界に没入して身体を鍛えている人たちばかりだ。
 そこに人間関係などない、作りたくない。
 私が欲しいのは、筋肉と、体力なのだから。

 

入院前夜は、こんな状態だった。

 ジムに通っていると話すと、「わざわざお金出してしなくてもいいのに」と言う人もいる。
 家の外をウォーキングすればいいとか、自宅で筋トレすればいい、と。
 お金がかからないわよ、と。

 いや、それらも、全部過去にやっているんです。
 そして続かなかったんです。

 ジムの会費は、私にとっては、安くはない。でも、だからこそ、無駄にしたくないと思って通えている。
 ジムに行くか、自力でトレーニングするかは、人それぞれ向いているほうを選べばいいんじゃないですか? としか言いようがない。

 あと、私は家でパソコンに向かってする仕事なので、ジムに行くことにより、一日少しだけでも外の空気を吸うのは気分転換にもなる。
 それにジムは雨やら気温やらに左右されないのがありがたい。今日は雨だから、外に歩きに行くのやめたーとかになったら、そのままフェイドアウトしてしまいそうだ。
 運動嫌いの怠惰な人間だからこそ、ジムが向いている気がする。腹筋ひとつにしても、ジムの器具を使うほうが、やりやすい。
 ある程度、トレーニング慣れした人が、家でダンベル使ったり、腹筋するのはいいかもしれないが、私のように運動苦手な「ザ・初心者」は、ジムの器具が使いやすいし、最初にトレーナーの人が作ってくれたメニューに従ってできる。
 ちなみに私も家で幾つかの筋トレグッズを買い込んで試してはみたが、見事に筋肉痛になり、数日使いものにならなくなった。

 筋トレは、とりあえず、3ヶ月続けていたら結果は出ると、本にはよく書かれているが、確かに3ヶ月もすると、なんとなく腕は腹や脚に筋肉らしきものと存在が確認できた。有酸素運動(速度早めのウォーキング)をしているのもあって、徐々に体重と体脂肪は減ってきた。

 けれど、本当にゆるゆるだ。
 若い頃は、食を減らして、3ヶ月で10キロ落としたこともあったのに(その後、リバウンドきっちりしたけれど)、50代の今回は、同じ10キロ落とすのに、一年かかった。

 しかも途中、数ヶ月停滞して、このときはジムに行くのも虚しく、精神的にキツかった。
 今までの私なら、ここで投げ出していただろう。

  けれど今回は命かかってるから!

 ネットで人のダイエットを見ると、一年で20キロ減とか、そんな体験談がたくさん出てくる。
 私もそれぐらい減らしたい。

 が、50代の減量は、代謝が落ちてそう簡単にはいかない。
 でも、ゆるゆるでいいんじゃないかという気もしている。

 

 その理由は、次回書く。

 



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