いつの間にか健康になる食事~生活習慣病予防のための適塩習慣のすすめ~
塩分を控えることは
病気を予防する上で大事なことです
ご存じの方が多いと思いますが
改めて生活習慣病予防のための
適塩習慣の方法をご紹介します。
今回は、現役の保育園管理栄養士として
参加させていただいた研修会内容
『いつの間にか健康になる食事として
生活習慣病を予防するための適塩習慣のすすめ』
を勤めている園で5分ほどにまとめて共有したものを
アレンジしてこちらnoteでも共有します
1.塩分を控えるための方法例
図は塩分を控えるための方法例です
この内容は厚生省のホームページにある
塩分を控えるための12カ条を参照に
そのうちの7つを厳選しました。
問題なのは、
全世代で推奨されている塩分摂取量より
実際の塩分摂取量が
はるかに多いことだと言われています
そしてさらに残念なことは
厚生省がこの12カ条を掲示して10年経ちましたが
20歳以上の男女の塩分摂取量は減る事がなく、
多い状態の摂取が続いていることが
なによりも問題視されています。
2.塩分含有量の例 目安
続いて
身近な食品に含まれる
塩分量の目安のご紹介です。
上の図をご覧ください
生活習慣病を予防するためには
塩を1日当たり6g未満が目安になっています。
特に外食やテイクアウトのものは
リピートしてもらうために
味が濃く設定されていることが多くあります。
塩分量の多い食品において
1週間に3回以上の摂取に
心当たりがある場合は回数を見直すこと。
また選ぶものを工夫すること
が大事になりそうです。
とはいえ
楽しんで食事をしたいのに、
気をつけることばかりで
嫌気が差しそうになりませんか?
では研修テーマでもある
『いつの間にか健康になる食事』
とはどういうものでしょうか?
3.いつの間にか健康になる食事とは?
いつの間にか健康になるためには
“ナッジ”の考え方が効果的だと考えられています。
“ナッジ”とは
無意識に望ましい行動へと誘導するしくみです。
この方法のメリットは
押しつけや禁止を用いることなく
やる気のない人でも
無意識のうちに改善できることです。
日常生活での具体例であげてみます。
コロナ禍でソーシャルディスタンスを
推奨されていた時期のお話しをします。
お店のレジで並ぶ場合、
AとBではどちらが無意識のうちに
望ましい行動へと誘導できているでしょうか
Aでは
レジに並ぶ人が多く、
詰めて並ばないと迷惑になりそうです。
Bでは 足跡マークがあります。
レジ周りの人の有無にかかわらず
足跡マークに合わせて待とうとしませんか?
トラブル回避の面でも
ソーシャルディスタンスが推奨されている中でも
Bの方が無理なく、無意識に望ましい行動へと
誘導できていると感じます。
つまり Bは有効的なナッジの例になります。
4.私が園で今後も取り組めること(ナッジを取り入れて)
最後にナッジを取り入れながら
『適切な塩分量』について
今後も業務で私が取り組めることは
献立作成と調理の工夫です。
① 汁物の頻度を少なくすること または
昆布やかつお節などの天然だしを使用すること
市販の和風のだしにあたる『ほんだし』には塩分が含まれます。
安心しておいしく食べてもらうために天然だしを使うことを実施するようになりました。
② 野菜が目立たないように
お肉と一緒に食べられるような献立にすること
よくありがちな、嫌いなものや苦手なものを
細かく刻んでハンバーグに混ぜて料理をつくる
がこれにあたります
③ 苦手な食品でも慣れるために
定期的に提供をつづけること
小さなお子さんには見慣れないものに対して
強く抵抗を示す傾向があるようです
身近な存在であるご家族の方や園の先生が
安全であることとおいしいことを伝え続けると
一口から食べられることがあるようです
しかし、これは私の意見ですが
大人でも嫌いなものがあるのに
小さな子どもに強要するのはどうでしょうか
食べられなくても大人になれます
食べられなくても大人になったら食べられるようになることもあります
長い目で焦らず子どもと向き合うことが
大事かなと思います
④ 1.2歳児の一日あたりの
塩の摂取目安が3gになるように設定すること
当園では、和風味の汁物の提供時
かつおぶしと昆布から天然だしをとる
取り組みをしています
また塩分量に関して
おやつと昼食合わせて
一カ月平均1.57g未満になるように
献立を立て調整しています
以上を今後も気をつけながら、
園児たちに無理なく適塩習慣を送れるように
業務を続けていこうと思います
以上です
いつの間にか健康になる食事について
参考になればと思います