“無心”で走る
長引いた咳の風邪(新型コロナはPCR陰性)がやっと抜けた。若い頃は3日で治ったものが3週間もグズグズするのだから、まったくイヤになる。
おとといと今日はジョギングもやった。
めっきり寒くなって空気はすっかり「冬の匂い」だが、爽快だった。「寒いな、めんどくさいな」と思っているよりも、エイッと外に出ちゃうのが大切だ。
ペース維持のために185/分でスマホのメトロノームアプリを設定してきたが、「散歩感覚で、とにかくジョギングを再開するのが優先」と、セットをしなかった。
これがよかった。
メトロノームのカチカチ音に急かされることなくトコトコとのんびり気分で走っていると「無心」になる。
いや、少し違う。
ジョギング中の頭の中を冷静にトレースすると、「イヤなことが浮かんできてもすぐに消散する」「ポジティブな思考だけがポコポコと浮かんでくる」という感覚だ。
この気分は写経にちょっと似ている。
使い慣れない筆ペンでお手本を丁寧になぞる時間と、そこからの解放。集中するから終わった際の気分も爽快だ。
2001年9月に発生したアメリカ同時多発テロ直後、当時のブッシュ大統領(息子)は日課のジョギングの距離が伸びたという。受容していたストレスの大きさと、それに対処するレジリエンスの大切さを知ったエピソードだ。
そんな巨大なストレスがあるわけでもない私。それでも、「ああ、これを続ける意義と楽しさを見つけたのは幸運だったな」と思っている。
(22/12/7)