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[楽曲解説付き] ビートルズのSpotifyの複合再生数ランキング 46~31位(16曲)

読む前に

  • ジョン = ジョン・レノン:本来はリズムギター・ボーカル

  • ポール = ポール・マッカートニー:本来はベース・ボーカル

  • ジョージ = ジョージ・ハリスン:本来はリードギター・ボーカル

  • リンゴ = リンゴ・スター:ドラム

  • マーティン = プロデューサー

  • 主にロックンロールをやっていた63〜65あたりを前期・初期、フォークやらインドやらを取り入れてサイケデリック化した65~67あたりを中期、過激なサイケデリックが薄れていき解散するまでの68~70年までを後期・末期としている

  • この最初の記事公開の時点ですでに記事を書いた時から数日たっており再生数がやや前のデータになっている

  • 再生数はざっくりと1000万回程度以上のトラックの累計をしただけのザル基準

  • ビートルズ作品の作曲者などの詳細については諸説がある場合がある

  • 以上を了承の上、読んでください


31. シー・ラヴズ・ユー / She Loves You (ジョン・ポール曲) 1.7億回 / 170M

Songwriter: Lennon and McCartney, Genre: Merseybeat, Album: --

 ジョンとポールによって書かれた初期のシングルで全英4週連続1位、全米1位を記録しイギリスでは60年代で最も多いセールスとなっており、曲自体はジェリー&ザ・ペースメイカーズやロイ・オービソンとのツアーの最中に二人で書いたもので、ボビー・ライデルの曲のアンサーソングとして書かれており、曲調はロックンロール、ポップ・ロックといった感じで、「イェー、イェー、イェー」のフレーズは当時の流行フレーズとなった一方でイギリスでは物議を醸していた。


32. オー!ダーリン / Oh! Darling (ポール曲) 1.7億回 / 150M+20M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Swamp Pop, Album: Abbey Road

 ポールによって書かれたビートルズ後期のアルバム『アビイ・ロード』の収録曲で英米共にリカットされなかったが日本などではシングル化されており、曲自体は昔に戻ろうとするゲット・バック・セッションの中で作られたバンド初期のシンプルなロックスタイルに寄せて書かれたもので、曲調はR&B的な要素と激しいボーカルなどハードな要素もあるというスワンプ・ポップのジャンルのようになっていて、ロビン・ギブ、ジョージ・ベンソン、B'zなどがカバーしている。


33. ア・デイ・イン・ザ・ライフ / A Day In The Life (ジョン曲) 1.7億回 / 140M+20M+10M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Psychedelic rock, Album: Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

 多くの部分をジョンが書いた中期のサイケデリック期のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の収録曲の一つでその最後に位置しておりそのコンセプト上では架空のバンドのアンコールで演奏する曲という設定で、レコードではこの曲が終わった暫く後の内側の溝にノイズや笑声、話声などを逆再生したものが流れ流ようになっている。
 曲自体はジョンが著名人の死亡事故の記事を読んで書いたものであり、曲調はソフトなサイケといった感じで、ポールが作った中間部分と他のパートを繋ぐ部分に非常に騒音的で印象的なオーケストレーションが使われている。
ちなみに、YoutubeではMVが同じくらい再生されているため順当な現代人気ではもっと上だろう。


34. ミッシェル / Michelle (ポール曲) 1.6億回 / 160M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Pop folk, Album: Rubber Soul

 主にポールが書いた中期のアルバム『ラバー・ソウル』の収録曲でヨーロッパ諸国などではリカットされイタリアで8週、オランダで7週、スウェーデンとフランスで5週、デンマークで4週1位など各国で首位を記録、曲自体はポールがチェット・アトキンスのメロディとベースを同時に弾くフィンガー・ピッキングのスタイルで書かれており、その原型はフランス語の歌を歌う芸術大学生のパーティーで作ったフランス語風の歌で、曲調はブルージーでソフトでポップなフォークといった感じであり、アンディ・ウィリアムスなどがカバーしている。


35. エイト・デイズ・ア・ウィーク / Eight Days A Week (ポール・ジョン曲) 1.6億回 / 160M

Songwriter: Lennon and McCartney, Genre: Pop rock, Album: Beatles for Sale

 ポールのアイデアをもとにジョンと共に作った曲で前期のアルバム『ビートルズ・フォー・セール』に収録されアメリカではリカットされて2週1位となりミリオンを達成したものの、メンバーはこの曲を気に入らず半世紀後までライブで披露されることはなく、また、タイトルについてポールは、リンゴがつぶやいた「週に8日も仕事だなんて…」というセリフを元にしているものと言った事と、タクシーの運転手が「週に8日も働かされてるよ」と言ったことを元にしているものと言った事があり由来も不明である。


36. アクロス・ザ・ユニバース / Across The Universe (ジョン曲) 1.6億回 / 150M+10M

Songwriter: John Lennon, Genre: Psychedelic folk, Album: No One's Gonna Change Our World, Let It Be

 ビートルズ末期に世界自然保護基金のチャリティアルバムに提供したジョンの曲で、最後のアルバム『レット・イット・ビー』に別アレンジで収録され、曲はメンバーが傾倒していたインドのマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの超越瞑想に大きな影響を受けており、繰り返す「Jai Guru Deva Om…」のフレーズは師匠への感謝のマントラ(真言)で、本楽曲はジョン自ら最高傑作かもしれないと言っており、デヴィッド・ボウイによってカバーされた他、スマトラ島沖地震の際のチャリティでも大物達によって歌われた。


37. ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ / With A Little Help From My Friends (リンゴ曲) 1.6億回 / 140M+20M

Songwriter: John Lennon, Genre: Psychedelic pop, Album: Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

 ジョンとポールが共に書いた中期のサイケデリック期のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の収録曲の一つでリンゴがリードボーカルであり、コンセプト上ではリンゴが扮する架空の歌手の曲で、アルバムのセッションは終盤であったため作り始めた翌日にレコーディングを行なっており、冒頭の歌詞だった「もし僕が音程を外して歌ったら君はどう思う?熟したトマトを投げつけてくれるかい?」はリンゴが本当にトマトを投げつけられたら嫌だと言って変更されており、10年後にリカットされ、ジョー・コッカーなどがカバーしている。


38. レボリューション / Revolution (ジョン曲) 1.5億回 / 120M+30M+10M

Songwriter: John Lennon, Genre: Hard rock, Album: --

 ビートルズで最もヒットしテンミリオンを達成した「ヘイ・ジュード」のB面に入ったジョンの曲で、当時のアメリカで起こった反戦運動での警察と民衆の衝突についてを扱っており、曲調は音割れしたような激しい歪みのギターのハードなロックで、『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』にはよりブルース風のアレンジになった1バージョン、その後半部分をコラージュして作った9バージョンが存在していてこの再生数はそれも合わせたものであり、後にナイキはこの曲をCMに無断で使って訴えられた。


39. ハロー・グッドバイ / Hello, Goodbye (ポール曲) 1.5億回 / 150M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Psychedelic pop, Album: --

 ポールによって書かれた中期のシングルでデビュー前からのマネージャーであるブライアンの死後に初めて発表されたシングルであり、内容は「こんにちは」と「さようなら」のような二元性をテーマとしたもので、曲調はサイケデリックであるもののかなり爽やかなポップであり、また、当初PVが三つありイギリスではマイム演奏禁止法によって規制されて流れず、レコーディングでは不仲のため当初含まれていたハリスンのギターの多くがポールのスキャットに置き換えられている。また、YoutubeではMVが同じくらい再生されているため順当な現代人気ではもっと上だろう。


40. バック・イン・ザ・U.S.S.R. / Back In The U.S.S.R (ポール曲) 1.4億回 / 140M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Rock n roll, Album: The Beatles

 インドで修行中のポールによって書かれた後期のアルバム『ザ・ビートルズ』のオープニングナンバーで、レコーディングの最中にポールの注文にキレたリンゴが一時脱退しているためリンゴは参加して居らず、曲自体はタイトルがチャック・ベリーの「バック・イン・ザ・U.S.A.」、曲調はビーチボーイズの「カリフォルニア・ガールズ」のパロディで、ソビエト人が帰国する際の高揚を描いており、当初から批判も出て、そもそもビートルズ自体がソビエトでも敵視されていたが、密輸や海賊版を通じて大きな人気を獲得したためポールやエルトン、ビリー・ジョエルがロシアで演奏、デッド・ケネディーズ、レミー・キルミスターなどもカバーしている。


41. 悲しみはぶっとばせ / You've Got To Hide Your Love Away (ジョン曲) 1.4億回 / 140M

Songwriter: John Lennon, Genre: Folk, Album: Help!

 ジョンによって書かれた前期のアルバム『ヘルプ!』の収録曲で、ジョン曰くポピュラー音楽に作詞の芸術的なクオリティという概念を持ち込んだビートルズと同世代のボブ・ディランの影響を受けていた時期の作品で自省的な内容であり、フォークミュージシャンのディランの影響は複音のアコギによる2拍子音型や全体的なアコースティックな伴奏、一つのメロディを繰り返すフォーク風の有節歌曲形式、ディランの得意なハーモニカを代替したフルートなど曲調にも出ており、ビーチ・ボーイズ、エルヴィス・コステロ、オアシスなどがカバーしている。


42. ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード / The Long And Winding Road (ポール曲) 1.4億回 / 130M+10M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Soft rock, Album: Let It Be

 ポールによって書かれた最後のアルバム『レット・イット・ビー』の収録曲で当時のバンドの緊張状態からインスピレーションを受けて自身の農場で書いたとされるピアノ中心のバラードであり、アルバムが当初オーバーダビングなどを行わないコンセプトの『ゲット・バック』の予定であったためメンバー達にエレピのプレストンというシンプルな編成であったが、後にアルバムがフィル・スペクターによって編集されるとオーケストラと合唱がつけられ、無許可のアレンジにポールが激怒して事務所を訴訟しビートルズは解散した。


43. 恋を抱きしめよう / We Can Work It Out (ポール曲) 1.3億回 / 130M

Songwriter: Lennon and McCartney, Genre: Country rock, Album: Rubber Soul

 ジョンとポールが中期のアルバム『ラバー・ソウル』のセッション中に制作し「デイ・トリッパー」との両A面シングルとして発表され全米・全英1位を記録した曲で、最初はポールがカントリー風のテンポの速い曲を書きたいと思い、妻との関係を歌詞にしたもので、ポールの楽観的な歌詞とジョンの急かすような歌詞が上手く対になっており、また、A面をどちらにするか決まらなかったことで史上初の両A面シングルという形になっていて、ディープ・パープルやスティーヴィー・ワンダーがカバーシングルを出している。また、YoutubeでもMVが同じくらい再生されている。


44. ゴールデン・スランバー / Golden Slumbers (ポール曲) 1.3億回 / 120M+10M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Soft rock, Album: Abbey Road

 ポールが書いた後期のアルバム『アビイ・ロード』の収録曲で義妹のピアノ教本で見つけた「ゴールデン・スランバー」という子守唄を見つけ、楽譜が読めないためよくわからないが自らでそれに合わせた子守唄を作ったというエピソードがあり、曲調はピアノ中心の曲にオーケストラアレンジが加えられたもので、レコーディングにはジョンがこの時に事故を起こしているため未参加となっており、ジョン・デンバー、武満徹、ジュディ・コリンズ、斉藤和義などがカバーしている。


45. ドライヴ・マイ・カー / Drive My Car (ポール曲) 1.2億回 / 120M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Merseybeat, Album: Rubber Soul

 主にポールによって書かれた中期のアルバム『ラバー・ソウル』の収録曲で、『イエスタデイ・アンド・トゥデイ』という北米のみのアルバムでオープニングトラックとなっており、歌詞は運転手にならないかと誘う女性を書いていながら性的なメタファーになっているという感じで、曲調はアルバムに収録された他の多くがフォーク風であるのに対しこの曲はややソウル風になっており、これはギターのジョージが直前にソウルのアレサ・フランクリンを聞いて影響を受け、メンバーがそれに合わせたためとされる。


46. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド / Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (ポール曲) 1.2億回 / 100M+20M

Songwriter: Paul McCartney, Genre: Psychedelic hard rock, Album: Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

 中期のアルバムで3000万枚以上を売り上げたとされる『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 』の表題曲・オープニングトラックでポールによって書かれており、アルバムの中には他にもアップテンポなバージョンが収録されていて、設定的にはこのアルバムの曲を演奏していることになっている架空のバンドの紹介するという曲であり、架空のバンドのライブというコンセプトのこのアルバムを収録する以前にそのアイデアをもとにレコーディングされた。


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