膝関節と姿勢③~膝に水がたまる姿勢の作り方!?/連載コラム vol.22
※初出:岩手日報ぽらん(2016年1月号)掲載、「ハカセが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。
読者の皆様こんにちは。
私は『国際基準カイロプラクター』にして
『姿勢科学士®』のDr.小野寺デス。
前回までに…
①『膝に水がたまる』とは、傷んだ組織を修復する為に分泌された滑液が、上手く吸収活用されず、関節内へ過剰に留まった状態
②それは『膝曲がり姿勢』によって膝関節が不安定になり傷ついても、同時に関節の隙間や可動が十分でなくなっているので、分泌された滑液が活用できていない事が理由
…という2点を解説してきました。
それでは医学的にも美容的にも問題のある
『膝曲がり姿勢』は
どうやって形成されるのでしょうか??
皆様ちょっとその場で立ってみて
両膝を軽く曲げてみてください。
すると自分の『重心』が前方へ移動するのが
感じられますか??
つまり力学的に考えると
『膝を曲げて立つ』のは
何らかの原因で後方へ移動した重心を
元の位置に戻そうとする
『姿勢補正作用』の結果と言える訳ナンデス!!
それでは何故
重心が後方へ移動するのでしょう??
日本人の体形的に最も考えられるのが
腰部の前カーブの消失です。
腰椎前弯が減少する事で
骨盤は後ろに傾き
重心が後方へ移動します(赤矢印①)。
これでは正常な立位姿勢を保てませんから
膝を曲げる事で重心を前方へ補正しようとして
出来上がるのが
『膝曲がり姿勢』という訳です(青矢印②)。
つまり
水がたまった膝だけを観察するのではなく
姿勢全体を正しく調整していく必要がある事を
ご理解頂けましたでしょうか??
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