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骨盤は「歪み」ません!!①~安易な「骨盤調整/矯正」にご注意を!!/連載コラム vol.57
※初出:岩手日報ぽらん(2018年12月号)掲載、「ハカセが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。
読者の皆様こんにちは。
私は姿勢ケアの専門家・『姿勢科学士®』にして
『国際容認基準カイロプラクター』の
Dr.小野寺デス。
最近、よく頂く質問に…
『骨盤矯正をすれば姿勢は良くなる?』
…というものがあります。
それに対する専門家としての回答は…
『姿勢は変わります…
但し、すぐ元の姿勢に戻ります!!』。
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その根拠は、骨盤部の『可動特性』。
(上図参照)
骨盤にある2種類の関節のうち
『恥骨結合』は『半関節』とも呼ばれ
分娩時以外、殆ど可動がありません。
また所謂『骨盤調整/矯正』の対象となる
『仙腸関節』は
数mm程度の可動範囲しかなく
加えて
この関節だけを可動させる為の
単独の筋肉が存在していません。
つまり
自らが積極的に可動する関節ではないのです。
骨盤は
上方からの『体重負荷』と
下方からの『床反力』という
力学バランスが崩れると
『恥骨結合』が支点
『仙腸関節』が作用点になる事で
『見かけの歪み』を生じさせて
立位姿勢を保持する仕組みとなっています。
ですから
その受動的に生じた
『見かけの歪み』だけを検出して
『骨盤調整/矯正』を行い
一時的に姿勢が変化したとしても
すぐ元通りになるのは当たり前ですし
逆に
仙腸関節への過剰刺激となる
可能性もあります
ご注意を!!
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