小説指南抄(27)官能小説について 2
(2014年 08月 31日「読書記録゛(どくしょきろぐ)」掲載)
前回に引き続き、官能小説に関して語ろう。
私が初めて読んだ官能小説は、高校教師をしていた父親の本棚から拝借した、ジョン・クレランドの「ファニー・ヒル」である。18世紀に債務者監獄の中で書かれた近代性愛文学の始祖といわれるもので、検閲問題の歴史とともにも語られる作品である。
中学生の頃に読んだのだが、同じ頃、SM雑誌を読んでいた同級生がいて、彼は大人になってコピーライターになった。私は古典ポルノを読んで、大