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月の舟に乗って
「俺の形に変わってしまう事が最も嫌なので」
君の精一杯搾り出したその声と、真っ直ぐな瞳が寝ても覚めても忘れられない。
こんなにも、純度100%の私を絶対に保ちたいと
想ってくれる人、他にいるんだろうか。
いや、宇宙の果てまで探したって、君だけよ。
❄︎ ❄︎ ❄︎
ラグビーのマネージャー、男女混合の寮、ゼミ。
大学4年間、振り返れば沢山の男友達ができた。
何の恥じらいや、ためらいもなく、男女の垣根
なんて裕に超え、私達は確かな友達で、ギュッと
固い絆で結ばれている。
今更、恋心が芽生えるなんて絶対に有り得ないし
友情以外の感情は、互いに皆無なのだけれど。
それでも、何も知らない君からしてみれば、
“男友達の多い彼女”なんて、きっと嫌なはず。
もし逆の立場だったら。
そう考えるだけで、夜も眠れなくなってしまう。
けれど、君は言う。
“男友達とサシでご飯食べても何もなかった”
という成功体験を、何度も何も繰り返した先に、
本物の信頼関係が待っていると思うんだ。
私の過去も未来も、丸ごと全部受け止めてくれて
ずっと変わらなくて良い、好きに生きろなんて。
束縛するのでも、私の形を捻じ曲げるのではなく
信用を積み重ねたその先に、2人の明るい未来が
待っていると信じて疑わない。
これからも、変わらず、隣を歩んでいきますよ。
天真爛漫で、柔らかく、温かい君の本心が、
地団駄踏んでばかりの私を、そっと包み込む。
そうだね。
そんな風に受け入れてくれる君とだから、微塵の
迷いも無く、私も安寧に過ごしていけるんだ。
少しずつ、それでも着実に、そして自由に。
2人の信用が、煌めく確かな未来を創ると信じて。