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かたつむりと小人のキキ
途方に暮れているキキにはお構いなしに雨はどんどんとひどくなっていきました。
「紫陽花の下で雨宿りしようかな、もうビショビショだけど…」
雨と涙でずぶぬれになった顔をゴシゴシと帽子でふくと、キキは一番大きな紫陽花の下に向かいました。
すると、紫陽花の下にはあのかたつむりがいるではありませんか。
「あれ?かたつむりさん!」
「あぁ、どうも」
「あぁ、どうも、じゃないわよ、もう!私、かえるさんに置
かたつむりと小人のキキ
カエル紳士に振り落とされないように、キキは必死につかまっていました。
つかまっているうちに静かになったのでふと顔をあげると、辺りは一面のアジサイでした。
「わぁ〜!!」思わずキキの口から声がもれました。
「ココは大変ステキな場所なのです。マドモアゼル」
キキはアジサイの花の上にのってみたり、茎につかまってみたり、花の色んな色を楽しんだりしていました。
「ねえ、カエルさん」
キキはふっとカエル
かたつむりと小人のキキ
今日の小雨の分。
「君がお嬢さんを連れているとは珍しいな。どこに行くんだね?」
カエル紳士はまぶしそうにかたつむりを見上げた。
「連れているわけでもないんだけど…どこに行くんでもないし…」
とかたつむり氏。
「あのぉ、私アジサイの丘に行ってみたいと前から思ってたんだけど、かたつむりさんならすぐに連れて行ってくれるでしょ?」キキはこれはチャンスとかたつむりのカラをトントンと叩いた。
「うーん。
かたつむりと小人のキキ
昨日の雨の分です。
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キキは水たまりを見つけると思いっきり飛びこんでは、ぱちゃん、ぱちゃんという水の音を楽しみました。
かたつむりはというと、相変わらずのんびりとした様子です。
「ねえ、かたつむりさん。そんなにゆっくりで疲れないの?」
かたつむりは不思議そうな顔をした。
「ゆっくり?これはぼくにとっては普通なん
かたつむりと小人のキキ
小人のキキはもう6さい。自分で服も着られるし、ご飯ももちろん食べられるし、近所だったらお出かけもできます。
「ひとりで出かけたらダメよ、外はあぶないから」とキキのママはいつも言います。でも、キキは心のなかで「平気だもん。私、足が早いんだから!」と思っていました。
今日はおうちでおるすばん。キキはホットミルクを飲みながらお家から外の雨をながめました。
「あそびに行きたいな…」
すると、まどの外に