ゲームバーを閉めて、お酒もゲームもやめた話

こんにちは、ほっさんです。
わたしは平成の終わり頃、新宿で仲間とゲームバーを営んでいました。

今はゲームもお酒もいっさいやめてしまいました。
それなしでは生きていけない、と思うくらいのものを手放すのは勇気が要ります。ですが、「命」と引き換えだと言われたら、どうでしょうか。
これはやめるに至った事情のオハナシです。

一生分のうさんくさい話

ゲームバーにいたころのわたしは「アホだけど一生懸命」なキャラで、いえキャラというか素で。
それはそれで周りの皆さまにも恵まれて楽しくやっていたのですが、お店を閉めて荒野にボーン！　と出されたとたんに、まあひっどい目に合いました。

ご存じですか？　「アホだけど一生懸命」な奴って、こいつヘコんでんなと思われたが最後、悪い人にカモとして狙われまくるんですよ。
お店を閉める前後で誘われたものは、カルト宗教、マルチ商法、不倫、レンタル彼氏、違法薬物、自己啓発セミナー、副業詐欺、高額スピリチュアル、投資詐欺……出るわ出るわ。
もう「うさんくさい話」の詰め合わせお得パック。今だけもう一袋ドン、んもう一生分聞きました！

「頑張ったけど失敗しましたね。辛いですね。あなたもこれで、人生変えられます。賢くなれます。認められます」
そんなビジネスが世の中に溢れていることは知っていたはずでしたが、こんなにどんどん手を変え品を変え湧いて出てくるとは思わず……本当に辟易しました。
見事に進研ゼミの広告の漫画を100倍タチ悪くした感じの話ばかり。突然ぶっこまれる昭和ネタ。

己のアホさがなんぼのもんじゃい

「もう……アホだけど一生懸命、はやめよう。賢くなって適当にサボって生きていこう。
そうじゃないと、このままうさんくさい話の濁流に飲まれて死ぬ！　それは嫌ッ」
痛感したわたしは、本当にアホかどうか確かめるために（？）精神科でウェクスラー知能検査を受けました。
結果は言語IQが110、動作IQが86、有意差あり。診断名はなんとかスペクトラムなんとか、まあ発達障害ですね。
流れでコンサータというお薬はどうですか？　ということで試したのですが、結論から言いますと合いませんでした。
思考がシュワシュワと炭酸みたいに脳ではじける感じがなんともこそばゆくて続きませんでした。個人の感想です。
障碍者手帳の3級が取得できますよということでしたが、そうしませんでした。今でも持っていません。そうすることにとくに理由はなく、なんか気が進まないからとしか言えません。

発達障害をテーマとしたドラマや漫画もたくさんありますが、今のところはどれもピンときていません。
ちょっと脱線しますが、発達障害を含めてメンヘラ女性系のエッセイマンガに出てくるパートナー男性の包容力の高さは凄いですね。
「理解のある彼氏くん」とネットでは呼ばれているようです。いろんな世界がありますねえ。
もしわたしが誰かに「ほっさんの障害を理解するよ！　だから交際/結婚して一緒にやっていこう！」なーんて言われたら、裏がありそうで怖くもあるし、単純に嫌ですしで、お断りですね。あれ、誰も言ってくれない？　そうですか……。

傾向と対策

アホなままは嫌
薬は合わない
理解のある彼氏くんはいない
仕事もない、お金もない、生活力ない、ルックスは人並みでエエトシ
そこから「薬を使わずに賢くなる方法」、となると、もう限られてくるのです。

漫画ドラゴン桜のセリフに「馬鹿とブスは東大に行け」とありますが、その通りです。
わたしが間違っていました、と全面降伏することにしました。
何が間違っていたのか？　それは、今までの生き方全部です。
今まで、例えるならば……ずっとファミコンでプレステ5のゲームを遊ぼうとしていたんです。そりゃあ上手くいくはずかありません。
これは今までみたいに脳のリソースをじゃぶじゃぶ使えないなと。ピンポイントで省エネでやっていく必要が出てきました。
そこで脳のリソースをたくさん食う、依存性のあるものと距離を置けたらベターなことは明確です。
断腸の思いで大好きなゲームも、大好きなお酒も、大好きなSNSも、やめました。
SNSについては、その後LINEとnoteはまた始めました。気休めかもしれませんが、スマホでは触らずPCからにしています。

瘦せるために食べる、みたいな話？

空いた時間でとにかく、勉強をすることにしました。
アホは勉強をしないと死にます。正確に言うと、うさんくさい話に翻弄され続けて被害者のまま生涯を終えます。
「お医者さんか弁護士になろう」と思いました。
この両者でなくても、知識で人の役に立てて時間の融通がきいてちょっとは権威もあって基本は高収入で、些細なミスでボロクソに人格否定されない職業に就こうと思いました。
些細なミスでボロクソに人格否定されるハズレ職場、ありますよね……あれは誰になんの利益があってそうなってるの？　謎ですね。

行政書士にターゲットを定め、勉強をスタートさせました。ゆくゆくは司法書士も取得してワンストップでやっていくのが目標です。
途中で結婚し妊娠し出産しました。日中は子どもを保育園に預かってもらい、法務事務所で補助者のパートを始めました。

家事、育児、パート、勉強。一日は24時間です、ぜんッぜん足りません。
発達障害だから？　いや知らんけども、いわゆる定型発達のヒトでも社会人受験生活はハードと聞きます。
「時間術」「時間の使い方」「効率化」「時短」みたいな本もたくさん読みました。
とにかく「知恵と知識を総動員して、仲間を頼ったり便利な道具を使ったり。あの手この手で目標に向かって進んでいきます。」あれ？　これって何かに似ていませんか。

わたしの夢

夢があります。
ママ（プレママ、パパも可）士業グループ法人を立ち上げて、家庭と両輪で働ける事務所にしたいです。
午後以降はテレワークができて、夕方には小学生の子どもを「おかえり」と自宅で出迎えられる。夜は家事と家族の時間に集中できる。
扶養内で働くメンバーが居てもいいし、不妊治療中のメンバーが居たら気兼ねなく中抜けできるようにしたいです。
「保育園のお迎えのため夕方抜けます。自宅で寝かしつけ後に申請書を仕上げます」
「明日採卵になりました、午後から出ます」
「朝子どもが発熱したので、今日の決済は他のメンバーに頼めませんか？」
そんな声が聞こえる事務所がいい。
いま、新しいステージに向かって突き進んでいます。

「困難をクリアにするための戦略と実行、失敗も含めて」が面白い！　と夢中になれること。
これは、間違いなくいままでたくさん遊んだゲーム達のおかげです。
結果としていまビデオゲームとボードゲームから少し離れてしまいましたが、すべてのゲームとそこに集う皆のことが大好きです。
お酒もね、グイグイ飲めなくなりましたが、飲みの席の雰囲気はいまも大好きですよ。

あの日、遊んでくれてありがとう。また会いましょうね！