SCP-062〜064
SCP-062
アイテム番号:SCP-062
オブジェクトクラス:Euclid
説明: SCP-062はあいまいに作られたアルミニウムケースにしまわれた、ノンブランドのデスクトップPCです。SCP-062は約24kgという異常な重さで、製造工場やブランドのラベルが何も貼られていません。ケースの背面近くに、“infomation is freedom[原文ママ]”という文面が削り残されており、重要な手がかり、もしくはそれに類するものだと思われます。
検査の結果、SCP-062の内部は、標準のPC用マザーボードが入っているであろう箇所に、代わりにブランクの回路基板が設置されていることを除き、空であることが分かっています。SCP-062は、ケースが完全に閉まっていないかぎり動作せず、動作中にケースを開けることは、直ちにシャットダウンを招く原因となります。それにも関わらず、SCP-062はその性能、オペレーティングシステム、含まれているデータ、言語が動作するたびに異なることを除き、通常のデスクトップコンピュータと同じように動作します。
SCP-062は、[編集済]の University of ████ Computer Science Laboratoryの地下で発見されました。財団のエージェントが回収し、サイト-██まで輸送、以来収容されています。
毎回いろいろなことが変わってしまうパソコン。クルド語とかで表記されてたらとんでもないことになっているでしょうね…
SCP-063
アイテム番号:SCP-063
オブジェクトクラス:safe
説明: SCP-063の外見は普通の明るい青色の歯ブラシです。側面にステンシルされているのは"世界最高の歯プラシ[原文ママ]"という言葉です。"歯ブラシ"という言葉の字を間違えていますが、これが偶然なのか意図的なものなのかはわかっていません。SCP-063は死んでいるまたは無機物の物体ならいかなる物でも楽にかき分け進むという能力を見せます。この能力は毛の部分に集中しています。しかし毛に触れられた物体はナイフで切るように切り分けられることはなく、完全に存在を抹消されます。全く何の痕跡も残りません。この動作はSCP-2207を連想させ、この2つの異常オブジェクトに関連性があるか、あるいはそれらが同一の存在によって作り出されたことを示唆しています。加えて、SCP-063を使った被験者は、実験の後歯が驚くほどきれいになったと感じると述べています。この異常な能力にもかかわらず、SCP-063はラボでの分析の結果、全体が通常のプラスティックで出来ていると判明しています。
当たったものがなんであろうと抹消していく「世界最高の歯ブラシ」。消されたら困るものも多いですけれどね…
SCP-064
アイテム番号:SCP-064
オブジェクトクラス:safe
説明: SCP-064はライトブラウンの陶製レンガで、主にケイ素酸化物と多少の有機物から成ります。重量は1.6kg、寸法は約10cm x 6cm x 20cmです。表面は滑らかで平らで、微小な欠け跡がいくつかあります。全体的な外見としては、建築に使われる一般的なレンガと似ています。
柔らかな土の広い平面に置いた時、SCP-064は未知の方法で複製を開始します。近くでの観察によって、元のオブジェクトと同じ形に不規則な格子状のケイ素繊維が発生し、内部に土をベースとした混合物が適切な質量まで満たされて凝固することが判明しています。このプロセスでは、微細な根状の構造が隣接する土から鉱物を'採掘'しており、これは菌類における菌糸の成長にも似ています。最適な状態(土の組成のおよそ90%が二酸化ケイ素[SiO2])では、1つの完全なレンガが現れるのにおよそ7分かかります。
広い地面が与えられると、SCP-064は非常に複雑だが理論的に安定して自立する、床と屋根を含むレンガ構造体を形成します。過去の観察では、構造体は直径10km以上となり、かなりの高さがある十二芒星の形状を形成することができました。しかし、一旦その構造体が著しい障害(観察では質量10kg以上のあらゆる固体)と接触すると成長は永久に止まると推論されています。レンガはできるだけ水平にほとんど隙間なく位置を合わせるため、構造健全性はとても高いものとなります。興味深いことに、構造体の成長はSCP-064が常に最北の最下部のレンガとなるように調整されます。
成長の維持にはSCP-064の存在が不可欠です。一旦SCP-064が除去されると構造体は崩壊し始め、2次的に生成された全てのレンガはその成長とほぼ同等の速度で砕けて塵となります。オブジェクトを20分以内に再配置することで崩壊を止めて成長を続けさせることができますが、この閾値を過ぎると崩壊プロセスは不可逆的となります。
SCP-064は20██年の4月に偶然発見されました。アンデス山脈の高い台地の衛星観察中、オペレーターは1つの構造体が明らかに成長していることに気付きました。フィールドチームはオブジェクトのおよその位置をその構造体の見かけの成長方向(回収の間に停止した)から外挿し、SCP-064とその2次的なレンガ(土壌由来の酸化鉄が多く含有されていた)との色の差によってオブジェクトを突き止めました。オブジェクトの文化的および技術的起源を確かめるため、この場所の完全な発掘が進行中です。
ただ構造物を作っていくだけ。結構しょぼめのSCP。危険性はほぼない。
出典
本家様
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