外国人に難しい日本語6
定期的に発信している「外国人に難しい日本語シリーズ」。
今回も、あらゆる場面で使われる日本語で、「この表現は難しいよ」という表現や語彙・単語を集めてきました。
また、今回、字数が多くなるため「外国人に難しい日本語7」に続編を掲載致しました。
♦️前回の記事はコチラ⬇️♦️
例文の読み方6選
(1)1月1日は日本の祝日です
(2)その日は日曜日で、5日ぶりに雨が降りました
(3)来週の月曜日にお月見をしましょう
(4)3月に月食が見られるらしい
(5)先生の話を一生懸命に聞く
(6)父は、生の魚を売ることを生業にしている
(7)音楽を聞いて踊るのは楽しい
日本人なら普通に読める漢字だが、外国人にとっては、音読みと訓読みという読み方があることが難しい。
ヤバい
(1)やばい!憧れのアイドルに会えた!
(2)やばい!寝坊した!
「やばい」は嬉しいときと、困ったときの両方で使われる若者言葉。
(1)は憧れのアイドルに会えて「とても嬉しい」という感情を表現していて、
(2)は寝坊してしまったので「どうしよう…困った…」といった気持ちを表している。
ほかにも、「やばい」という一言で驚きを表現するなど、特殊な使い方をされている言葉。
今では若者だけでなく、幅広い年齢の日本人が日常的にさまざまな場面で使用してるが、「やばい」はカジュアルな表現であるため、ビジネスシーンでは使わないようにしましょう。
かわいい
(1)このネコ、小さくてかわいい
(2)あのビル、キラキラしていてかわいい
「かわいい」は感じ方が人によって異なるため、そもそも理解が難しい言葉。
(1)のように本来の意味である「愛らしいもの」に対して使うのが本来の使い方。
また、(2)のような無機質な物体に対して使う人も。一見「かわいい」とは掛け離れたものに対して使う人がいるため、学習者は混乱してしまう。
公民館
『公民館って何ですか?』
こう質問をされたら、あなたなら、どう答えるだろうか?
私の回答としては、『地域の人と交流する場所。地域の人とコミュニケーションをする場所』であるが
公民館も、国籍によっては通じない場合がある。分かりやすい例で示せば教会やモスク🕌と似ていると伝えれば、何となく分かってもらえるはずだが、伝わらなかった場合、なかなか難しい。
方言
前回の記事で関西弁を紹介したが、今回は北陸地方の方言で外国人が難しいと感じたことを紹介する。
北陸地方の企業に就職したCさんは、「20ミリプラスしたほうがいいか」を上司に尋ねると「せんでいいよ」と言われ、「1000ミリでいいよ」という意味かと思ったら、「やらないでいい」という意味の方言だったと話す。方言は日本語学校では習わない。
♦️参照記事はコチラ⬇️♦️
貴社・御社
日本では、書く時には貴社。話す時には御社として就職活動などで志望先の企業に対しコミュニケーションを図ることがあるが
この貴社・御社も難しい。
外国人からしてみれば、『いや、どっちかに統一しろよ。』と不満を嘆いてしまうのも理解できる。
漢数字の書き方
1→ 一
2→ 二
3→ 三
ここまでは、理に適っていると言えるが、次の4を表す漢数字は、そう甘くない。
4→ 四
『いや、今までと全然違うじゃん。』となってしまうのも理解できるが、ここが難しい。
漢数字の書き方を初めて習う時には少し苦戦してしまいがちになる。
「来て」と「聞いて」
日本語の発音が難しいのは、よくあるあるだが、そのなかでも、この言葉は聞き分けが難しい。
「来て」と「聞いて」。
英語では母音の長さで意味が変わることがないため、どちらも同じに聞こえるが
「来て」と「聞いて」の違いは、「い」が長いか短いかにより、「い」の長さで言葉の意味が変わる。
他にも、鳳凰(ほうおう)とかの言葉では、何回、「お」が言われているか分からないことはよくある。
日本人はあまり気にしないが、外国人にとって一文字分の音の長さに対する認知が難しすぎるのだ。
故に、日本人が毎回、文字数分、正確に発音できるのは最早、英語圏の人からしてみれば凄いと言えるのも仕方ないだろう。
どっちの意味?
すみません→謝る
すみません→ありがとう
大丈夫です→元気じゃない
大丈夫です→元気
ヤバい →悪いことが起きた
ヤバい →良いことが起きた
押すなよ →押さないでください
押すなよ(×3) →押してくれ
もう嫌い →大嫌い
もう…嫌い→愛してるよ/大好きだよ
腹
慣用句や日本人がよく話す言葉でも、外国人には伝わらない言葉は多数ある。今回は、そんな中でも「腹」を紹介する。
別腹
意味を聞けば、「あ〜」と納得する人もいるかもしれないが、「別腹」。これは難しい。
勘のいい人なら「別の腹」だから、「腹が2つある?」と思う人もいるだろう。
別腹とは、「これ以上は食べられない満腹状態でも甘いものなら食べられること」を指し、「もう1つ胃があること」を強調する時に使う。
例文:
「もう、おなかいっぱいだけど、ケーキは食べれる」
というふうに、特定の食べ物用に別の胃を持ってるんだ。
腹を割る
「本心?もし本心を話したいなら、なんで胃を割らないといけないの?」と思ってしまいがちだが
意味:何事も隠さず、すべてをさらけ出すこと
『正直に全部言おうね』という日本人の価値観が詰まった慣用句。
例文:友達なんだから腹を割って話そう
腹を立てる
「御立腹?」
「腹が立つと何故、誰かが怒ってることになるの?意味が分からないよ。」と感じてしまう。
意味:怒ること
例文:私は彼に腹が立つ。
続きは、次回の『外国人に難しい日本語7』に投稿します。
今日は以上です。
最後まで読んで頂き有難う御座いました。
今後とも宜しくお願いします。
#日本語
#外国人に難しい日本語
#日本語教育
#日本語教師
#日本語を教える
#国際交流
#外国人が難しい日本語
#外国人学習者
#外国人
#漢字
#意味
#慣用表現
#慣用句
#留学生