20代で身に着けるビジネススキルの基本はとても大事だというお話
本ブログ記事が電子書籍になりました。
まとめて読みたい方は、是非、電子書籍をご購入くださいませ!
・はじめに
20代の自分を振り返る
もの凄くやる気に満ちあふれていて、仕事にも積極的に取り組んでいるものの、なかなか成果が出せない人がいます。
やる気はあるのに成果が出ない、それは実につらいことですよね。
実は、私も20代の頃、そうした時期を経験しました。大きな成果を出したいと願っていたとしても、企業の収益に貢献するような成果を出すことがなかなかできませんでした。
仕事に苦しんでいたあの頃、私の上司が
「基本に忠実に仕事をすることの重要性」
を教えてくれたのです。
その上司は、難易度が高い新規事業の立ち上げを何度も成功に導き、社内で尊敬を集めるほどの能力の持ち主でした。
そんなスーパーマンのような上司から
「基本が重要だ」
と言われた時、私は正直驚きました。
上司によると、
「成果を出すためには、成果を出す基本的な動き方がある。まずはそれをマスターすることが大切だ」
とのこと。
基本スキルの重要性
初めは理解しがたかったですが、上司から教わった基本動作(≒基本スキル)を一つ一つ身につけていくうちに、自分でもびっくりするぐらいの成果を短期間で出せるようになっていったのです。
たしかに、仕事だけでなく、新しいことをマスターしていくためには、まずは、基本から学んでいくことはとても重要ですよね。
スポーツも勉強も基本が大事
たとえば、サッカーで試合に出て活躍するためには、まずは、リフティングから始まり、インサイドキックやインフロントキック、トラップなどのボールコントロールの基本技術を徹底的に習得します。その後、3対3で実践的な動き方(ポジショニングの取り方)を身に着けて、ようやく、選手として試合に出ることができるようになります。
また、大学受験の英語の勉強にしても、まずは、基本的な単語や熟語、文法などをマスターしたうえで、ようやく、難しい長文読解などができるようになっていきます。
取り組む対象や難しさが違ったとしても、まずは、ベースとなる基本から身に着けていくことが、どちらも重要になります。
遠回りでも基本スキルの習得から
スポーツや勉強などと同じように、業務をテキパキとこなし、仕事において成果を出していくためには、まずは、基本スキルを身に着けていくことが非常に重要です。
これは一見遠回りのように思えるかもしれませんが、仕事を遂行するうえで欠かせないステップなのです。一筋縄では行かないような難しい仕事でも、業務を細かいタスクレベルに落とし込んでいくと、実は、基本スキルの組み合わせで片づけられるものばかりです。
まずは、できるだけ早く、成果を出すための基本スキルを身に着けて、お客さまや上司から評価されるような大きな成果を出して、より難しい仕事にチャレンジしてもらいたいと思います。
習得すべき基本スキルとは?
細かい話は「習得すべき基本スキル」の章で詳しく解説していきたいと思いますが、みなさんに習得してほしい基本スキルを、3つのカテゴリーに分けてみました。「コミュニケーションスキル」「プランニングスキル」「エグゼキューションスキル」の3つです。エグゼキューション(Execution)は少し難しい用語かもしれませんが、これは、「Execute(実行する)」の名詞で、「実行すること」とか「遂行すること」という意味になります。
コミュニケーションスキル
こちらは主に人との関わりで求められるスキルです。具体的には、以下の5つのスキルが含まれます:
話す
聞く
質問する
伝える
仕切る
プランニングスキル
こちらは何かを生み出していくために頭を使うスキルです。具体的には、以下の5つのスキルが含まれます:
理解する
調べる
考える
書く
作る
エグゼキューションスキル
こちらは業務を確実に遂行するために求められるスキルです。具体的には、以下の2つのスキルが含まれます:
処理する
段取る
できるだけ若いうちに習得しよう!!
これら3つのカテゴリーに、合計12個の基本スキルをそれぞれ紐づけています。「え、なんか、拍子抜けするぐらいに基本的過ぎませんか」という言葉が聞こえてきそうですよね。
たしかに、ここに挙げた12の基本スキルは、日常生活でも普通に使っているスキルばかりです。
社会人になって、わざわざ学ぶ必要のないスキルに見えるかもしれません。でも、実際、仕事でかかわった人を見ていると、仕事で成果を出している人は、これら基本スキルがしっかり身についています。
一方で、仕事で成果を出せていない人は、これら基本スキルがマスターできていないのです。本来、20代、それも、入社して3~5年以内にマスターすべき基本スキルが、30代や40代になっても習得できていないビジネスパーソンを数多く見てきました。当然のことながら、基本スキルをマスターできていない彼らは、なかなか成果を出すことができていません。
毎月1つスキルを習得し1年間でマスターする!
基本スキルを12個に分けたのにも意味があります。毎月、ひとつずつ基本スキルをマスターしていくと、最短12か月で基本スキルを習得することができるプログラムになっています。
1年間でマスターするのは大変かもしれませんが、さまざまな業務の中で、基本スキルを習得していってもらいたいと思います。早い段階で基本スキルを習得すると、当然、早い段階で成果を出すことができるようになります。結果的に、まわりからは「若くても仕事のできる人」と知れ渡り、さらに大きな仕事を任されたり、部下を持つチャンスを得たりと、より、チャレンジングな取組みに携わることができるようになります。
もちろん、他の人よりも早く昇進していくので、若くして高い収入を得ることができるようになります。また、基本スキルは特定の企業だけでなく、どの企業でも同じように成果を出せるスキル(これを「ポータブルスキル」と言います)なので、キャリア機会を広げていくことにもつながります。
コンテンツの構成
「はじめに」にしては、少し、話が長くなってしまいました・・・。
最後にコンテンツの構成に関して触れておきます。コンテンツの構成ですが、前半では、基本スキルを習得することの重要性と、習得すべき基本スキルの全体像をまとめています。
また、最近流行りの生成AIが、基本スキルの習得にどのような影響を及ぼすのかに関しても考えてみました。
後半は、12の基本スキルを、ひとつずつ紐解いて、どのように基本スキルを習得すべきか整理しています。まずは、基本スキルの全体像を理解したうえで、個々のスキル習得に励んでもらえればと思います。