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話しやすさアップ!?上司の顔を見ない1on1

こんにちは。皆さんの職場では1on1は上手くいっていますか。
これまで何度か、部下との面談や1on1の記事を書いてきましたが、今日は、部下の視点から1on1をよい時間にするための方法について書いてみます。

さて、1on1で話を聞いてもらう側は、「話したい事を話せた」「言いたい事を言えた」と感じている方が、意外に少ないのかもしれません。

というのも、1on1を実践中の企業の社員の方に話を聞くと、「上司の聞きたいことや、喜びそうなことを話してしまう」という声が必ずあがるからです。つい、上司に必要以上の忖度をしてしまうというのです。「1on1は部下のための時間」の前提が覆っています。

一方で、上司と関係が良くないとか、上司に本音を話しにくいというよりも、調子を合わせていたら結果的に忖度になってしまったというニュアンスもあるのだなと感じます(なお、人間関係は相互関係なので、私は上司だけが問題というわけでもないはずという立場で考えています)。

見えることが影響するなら、思い切って見えなくしてみる

そこで、上司が望んでいないにも関わらず起こってしまう、ついつい忖度問題について、1つの提案をします。

それは、敢えて「上司の顔が見えない」状態で1on1をすることです。
え、顔を合わせなくていいの?!と驚かれるかもしれません。

人は視覚から得られる情報が最も優位に働くと言われています。この視覚情報を遮ることで、『話し手が自分の話すことに意識を集中させやすくしよう。それによって聞き手側は相手の本音を聞ける機会にしよう』という狙いです。前回の記事の「見た目」が影響を与えるなら、見えないようにするという発想です。


顔が見えると、自分が話した内容をどのように相手が聞いているか、表情やしぐさでシグナルを受け取ります。この情報は、自分が言いたいことや話したいことを伝える上ではノイズになりえます。話し手が調和を重んじるタイプであればなおのこと、相手の反応を見て話す内容を簡単に変えてしまうのです。だから、「見ない」という選択をとるのです。


やり方とポイント

▼やり方
※聞き手は「上司」、話し手は「部下」を想定
オンラインのビデオミーティングで実施
上司はカメラをオフ、音声はオン
部下はカメラをオン、音声もオン
あとは通常どおりに1on1を進めます。

▼ポイント
①始める前に共通認識を持つこと
・上司の顔を見ないのは、余計な情報を遮って部下が話しやすくするため
・部下が顔を見せるのは、上司が部下の様子を見てより適切な対応をしてもらうため(つまり、部下のため)

②上司は、部下にとって良い機会にしたいという気持ちを伝える
・上司の気持ちがわからないとカメラオンの部下は不安

よりよいやり方を模索するスタンスを持つ
・まずは実験するつもりでやってみる
・面談が終了する際、お互いよい時間になったか感想を話して、今後のやり方について柔軟に考える

顔が見えない1on1で得られるもの

この顔が見えないスタイルの1on1を、自組織で実験的に行なっています。現状、得られる部下側の利点は次の3つです。

■話すことに集中できる
画面越しの上司の姿に意外に気をとられているのだと実感

■言いにくいことも、言いやすい
顔が見えないので、思いや考えなどの主張がしやすい

■自己理解が進む
カメラオンなので自分の様子は見える。どんな話をしているときにどのような表情や仕草をしているか観察ができ、自分の理解が深まる

この方法が合う人合わない人もおり、希望者のみこのスタイルで1on1を継続中です。話したい内容に応じて、やり方をミックスするのもありですね。興味をお持ちいただけたら一度取り組んでみてください。

個人的には、こうやって上司部下でよりよいやり方を模索していくスタンスが重要なのかなと思っています。

皆さんも、実験されていることはありますか?ぜひ教えてください。
(執筆者:三木)




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