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米小売り、カーブサイドピックアップで顧客の購買体験を多様化|週刊小売業界ニュース|2024/6/10週

2024年6月10日~6月16日の日本の最新ニュースから、
最近の小売り業界について紐解いていきましょう。

今週のおさらいに、ぜひどうぞ!

オンラインコマースの王者 Amazon 。実は顧客の平均消費額はウォルマート以下 | DIGIDAY[日本版]

<記事の要約>
ウォルマートのeコマース顧客はAmazonを上回っており、CIRPの調査によると、ウォルマート顧客の年間消費額はAmazon顧客の約2倍に達している。ウォルマート+会員の年間平均消費額は2200ドルであり、Amazonプライム会員の1100ドルを大きく超えている。ウォルマートのeコマース売上高は増加し続けており、2023年には1000億ドルを突破した。ウォルマートは今後もAmazonから市場シェアを奪い取る可能性がある。

2020年以降のコロナ禍を通じて、
アメリカではカーブサイドピックアップが広まりました。

カーブサイドピックアップとはドライブスルーと似たもので、
店舗の駐車場で車に乗ったままの状態で、
事前注文した商品を受け取れるというサービス形態です。


日本でも昨年5月に新型コロナ感染症が5類となったように
アメリカでも感染拡大への懸念は薄まっています。

しかし小売業のデータ分析を行うPYMNTS社が
2023年に実施した調査によると、

米国のeコマース買い物客の約3分の1、推定1,640万人の消費者が、直近のオンライン購入品を店頭またはカーブサイドピックアップで受け取っており、この数字は、2021年にそうしたeコマース買い物客の割合から37%増加しています。

2023 Global Digital Shopping Index: U.S. Edition

コロナ禍明けであるにも関わらず、
ピックアップ利用客が増加
しています。


事実、KrogerやTargetといったWalmartの競合も
カーブサイドピックアップを拡充
しています。


アメリカは日本よりも車社会だからという一般論もありそうですが、
なぜカーブサイドピックアップがこれほど人気なのでしょうか。

アメリカならではの理由として、

  • コロナ禍で空っぽになった商品棚から得た教訓

  • 置き配などによる盗難が多い

  • 買い物を面倒と考える人が多い

の3点が挙げられます。


<コロナ禍で空っぽになった商品棚>
2021~22年のコロナ禍により一部のスーパーが閉鎖、
その結果、営業する店舗に顧客が集中する状態となり、
多くのスーパーで商品棚が空になっていたと言います。

加えてEコマースを利用した非接触での購買にシフトする人が
急増したことによるサプライチェーンのパンクも尾を引き、
商品不足に悩まされた時期の記憶が鮮明に残っています。

カーブサイドピックアップを利用すれば、
事前にオンライン注文・決済が完了したものを
店頭で受け取るだけになるため、
欲しい商品が在庫にあるか確認ができます。

いざ行ってみたら欠品していたという
ガッカリを感じずに済むわけです。


<置き配などによる盗難が多い>
アメリカの大手工務店であるロンバード・ホームズが
2023年に実施した調査によると、

調査対象者のうち

  • 54%もの人が、知り合いに置き配等での荷物の盗難に遭った経験あり

  • 約半数の人が、配送会社や小売業者が荷物の盗難防止に十分な対策を講じていないことを不満に感じている

ということがわかった。


<買い物を面倒と考える人が多い>
小売CXツールを提供する米Waitwhile社の調査では、
約70%もの消費者が、列に並んで待つことに対して
退屈やイライラを感じている
ことがわかりました。

カーブサイドピックアップでは、
消費者は車の中でくつろぎながら
店員が商品を届けてくれる待てばいいわけです。
店内を歩き回ったりレジの列に並んだり、
面倒なセルフレジをする必要もありません。


<担当者からの一言>
ウォルマート躍進の原動力となるのが、「カーブサイドピックアップ(Curbside pickup、オンラインで注文した商品を店舗の駐車場で受け取るサービス)」。国の4600を超える店舗を構えるウォルマートにとっても、自社の資産を最大限に活かす形となっている。物流問題に揺れる日本においても、店頭受け取りの利便性は見直されていると感じます。商品を購入し、受け取るまでの顧客とのコミュニケーションは多様化し、かつ選択できることが顧客サービスの1つとなるのかもしれません


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