米小売り、カーブサイドピックアップで顧客の購買体験を多様化|週刊小売業界ニュース|2024/6/10週
2024年6月10日~6月16日の日本の最新ニュースから、
最近の小売り業界について紐解いていきましょう。
今週のおさらいに、ぜひどうぞ!
オンラインコマースの王者 Amazon 。実は顧客の平均消費額はウォルマート以下 | DIGIDAY[日本版]
2020年以降のコロナ禍を通じて、
アメリカではカーブサイドピックアップが広まりました。
カーブサイドピックアップとはドライブスルーと似たもので、
店舗の駐車場で車に乗ったままの状態で、
事前注文した商品を受け取れるというサービス形態です。
日本でも昨年5月に新型コロナ感染症が5類となったように
アメリカでも感染拡大への懸念は薄まっています。
しかし小売業のデータ分析を行うPYMNTS社が
2023年に実施した調査によると、
コロナ禍明けであるにも関わらず、
ピックアップ利用客が増加しています。
事実、KrogerやTargetといったWalmartの競合も
カーブサイドピックアップを拡充しています。
アメリカは日本よりも車社会だからという一般論もありそうですが、
なぜカーブサイドピックアップがこれほど人気なのでしょうか。
アメリカならではの理由として、
コロナ禍で空っぽになった商品棚から得た教訓
置き配などによる盗難が多い
買い物を面倒と考える人が多い
の3点が挙げられます。
<コロナ禍で空っぽになった商品棚>
2021~22年のコロナ禍により一部のスーパーが閉鎖、
その結果、営業する店舗に顧客が集中する状態となり、
多くのスーパーで商品棚が空になっていたと言います。
加えてEコマースを利用した非接触での購買にシフトする人が
急増したことによるサプライチェーンのパンクも尾を引き、
商品不足に悩まされた時期の記憶が鮮明に残っています。
カーブサイドピックアップを利用すれば、
事前にオンライン注文・決済が完了したものを
店頭で受け取るだけになるため、
欲しい商品が在庫にあるか確認ができます。
いざ行ってみたら欠品していたという
ガッカリを感じずに済むわけです。
<置き配などによる盗難が多い>
アメリカの大手工務店であるロンバード・ホームズが
2023年に実施した調査によると、
調査対象者のうち
54%もの人が、知り合いに置き配等での荷物の盗難に遭った経験あり
約半数の人が、配送会社や小売業者が荷物の盗難防止に十分な対策を講じていないことを不満に感じている
ということがわかった。
<買い物を面倒と考える人が多い>
小売CXツールを提供する米Waitwhile社の調査では、
約70%もの消費者が、列に並んで待つことに対して
退屈やイライラを感じていることがわかりました。
カーブサイドピックアップでは、
消費者は車の中でくつろぎながら
店員が商品を届けてくれる待てばいいわけです。
店内を歩き回ったりレジの列に並んだり、
面倒なセルフレジをする必要もありません。
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