「カッコつけ読書」から卒業せよ:『読書脳』から学ぶ真の読書術
読んだつもり
本記事は樺沢紫苑さんの書籍『読書脳』を要約したものとなっています。
僕が実際に読んで「気づきを得た部分」や「役に立ちそうだな」と思ったところを、出来るだけシンプルに、僕なりにまとめさせてもらっています。
この記事を読んで、興味を持たれたら、ぜひ実際に手に取って読んでみてほしい。
皆さんの書籍購入の手助けになれたら幸いです。
著者プロフィール
樺沢紫苑さんは、1965年10月27日に北海道札幌市で生まれた日本の精神科医、作家、映画評論家。
経歴
1991年に札幌医科大学医学部を卒業
札幌医大神経精神医学講座に入局
2004年から3年間、米国シカゴのイリノイ大学精神科に留学
帰国後、東京で樺沢心理学研究所を設立
活動
「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとして活動しています。
主な活動内容は以下の通りです。
YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」の運営
メールマガジンやSNSでの情報発信
著書の執筆(30冊以上)
著作
代表的な著書には以下のものがあります。
『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)
『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)
『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)
『神・時間術』(大和書房)
メディア出演
テレビ番組にも多数出演しており、以下のような番組に登場しています。
AbemaTV『報道リアリティーショーABEMA Prime』
CBCテレビ『ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜』
テレビ東京『FOOT×BRAIN』
樺沢氏は「日本一アウトプットする精神科医」として知られ、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝えることに力を入れています。
第1章:読書と記憶
①本を読んでもすぐ忘れる
多くの人が「本を読んでも内容をすぐに忘れてしまう」という悩みを抱えています。
この原因の多くは、本の内容を「インプット」するだけで、適切な「アウトプット」ができていないことである。
記憶に定着させるためには、読んだ内容を理解し、外部に表現することが重要です。
②読んだつもりの「自己満足読書」
読書が単なるページをめくる行為になっていませんか?
読んだ内容を理解し、他人に説明できる状態になることが「真の読書」である。
流し読みしているだけでは、この状態にはなれません。
表面的な読書で「読んだつもり」になっても、それはただの自己満足で終わってしまいます。
第2章:読解力とアウトプット
①日本人の読解力の低下
現代の日本では、文章を正確に理解できない人が増えていると言われています。
約3分の1の人が、150文字の短い文章でさえ、文脈を正しく理解できないというデータもあるぐらいです。
たまに、大したことじゃないのに、Xとかで異常に叩かれている現象なんかも、これが一つの原因のような気がします。
現代では、仕事でもプライベートでも、ほとんどのコミュニケーションが文章で成り立っています。
読解力の低下が、コミュニケーションや学びの質にも悪影響を及ぼします。
②文章を書くことで読解力は磨かれる
文章を書く行為は、単に言葉を並べるだけでなく、理解した内容を整理し表現する力を養ってくれます。
アウトプットを行えば、読解力は自然と向上していくのです。
第3章:アウトプットと記憶力
①本を読んだら感想を書く
読書後には感想を書くことが大切です。
読んだ内容を再構成し、自分なりの理解を深めながら書いていきましょう。
インプットした知識を整理し、アウトプットを行うことで記憶に定着させることができます。
②インプット→アウトプット→フィードバック
インプットした情報は、アウトプットをして初めてその価値が生まれます。
第三者の目に触れ、フィードバックを得ることで、学びの質の向上が見込めます。
第4章:読書のメリット
①ストレスや不安を解消
読書には心のリフレッシュ効果があります。
ある研究によると、読書をすることでストレスや不安が68%も軽減されることがわかっています。
②脳は20歳を過ぎてからも成長する
読書を通じて、脳は常に成長を続けます。
本を読み、アウトプットを行うことで、脳のさまざまな部位が刺激を受け、脳の機能は向上していきます。
また、定期的な読書は脳の健康を保ち、アルツハイマー病のリスクを軽減する効果があることもわかっています。
第5章:知識と成功
①読書量とIQ
読書量が多いほど、IQにも好影響を与えることが研究で示されています。
知識の広がりが、思考の柔軟性や創造性を高め、脳の活性化を促すのです。
②読書量と年収
また、統計的に見ても、読書量が多い人ほど、年収が高い傾向にあることがわかっています。
「お金があるから、いっぱい本が買えて読書量が増えているんじゃないの?」
と思う人もいるかもしれませんが、お金持ちの人は、お金がないときから読書を習慣にしている人が多いです。
本は著者が人生をかけて得た、「叡智の結晶」です。
読書は、その知恵を手軽に学び、自分の人生に応用することができる、最強の教育です。
第6章:実行することの大切さ
①まずは行動
多くの人は実際に行動に移すことが非常に少ない。
読んだだけで、賢くなった気になって満足してしまう。
とにかく1週間で3回アウトプットしよう。
記憶はアウトプットを繰り返すことで、脳に定着します。
②スキマ時間
「本を読む時間がない」
「アウトプットする時間がない」
と言う人もいるかもしれませんが、大多数の人は、ただの「言い訳」です。
通勤時間や、待ち時間、仕事の休憩時間など、本は時と場所を選ぶことなく、どこでも読めます。
スマホをいじるのをやめて、その時間を読書にあてましょう。
第7章:読書テクニック
①本は量より質
みんな読書量や速さに焦点を当て過ぎています。
年間にどれだけの量を読んでも、記憶に定着していなかったら、何の意味もありません。
まずは質の高い本をじっくり読み、理解することが大切です。
速読などは、読書の経験を積むことで、自然と身につきます。
②汚く読む
「キレイに読む派」と「汚く読む派」に分かれると思いますが、記憶に定着させる読書をするなら、汚く読みましょう。
どんどんマーカーでラインを引き、余白に自分の気持ちを書き込む。
音読すると更にいい。
このように視覚、聴覚、書く行為など、複数の感覚を使いながら読書をすることで、脳内の異なる領域が活性化し、記憶の定着が促進されます。
まとめ
読書は、自己成長のための重要なツールです。
本で得た知識を自らの血肉にするには、インプットだけでなく、積極的なアウトプットを行い、他者と共有し、フィードバックを得ることで、真の学びが得られます。
もっと詳しく、深く読みたい方は、ぜひご自身の手に取って読んでみて下さい。
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