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音色でゲーム記憶が蘇る「CHRONO ORCHESTRA 時を渡る翼」に衝撃を受けた話

こんにちは、わなみんです。昨日、クロノオーケストラ東京公演に行ってきました。想像以上に感動したので、会場トークゲストの作曲家の光田康典さんのコメントや、面白かった構成演出や展示&特典グッズなどの体験のデザインについてレポートにまとめてみました。

3000字くらいになったので、忙しい人は簡略まとめの手描きスケッチメモだけでも見ていただけると嬉しいです。

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クロノオーケストラって?

時空を行き来するRPG「クロノ・トリガー」、パラレルワールドを行き来するRPG「クロノ・クロス」、この2つのクロノシリーズと呼ばれるゲーム作品の25周年を祝うオーケストラコンサートです。

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私は10月27日に開催された東京公演(パシフィコ横浜 国立大ホール)に参加しました。海外人気も高いゲーム作品なだけあってか外国の来場者さんも結構いらっしゃいました。

どんなゲームなの?という方は、クロノ・トリガーにいたってはiOSゲームやAndroidでも配信されていて遊べますのでぜひ遊んでみてほしいです。


クロノシリーズのゲーム音楽について

まず、クロノシリーズの音楽を知らない人には光田康典さんがどんな素敵な曲を作られてきたか想像難しいと思うのですが、すぐ聴けます!

クロノ・トリガーの曲は、一式Apple Musicで聴けます。トリガーはFFシリーズ作曲で有名な植松伸夫さんの曲も聴けます。


クロノクロスの曲は、Amazonで一式67曲が試聴できます。

作曲家の光田康典さん会場コメント

上記のような作曲されてきた光田康典さんがゲストとして当日会場に登場し、楽曲エピソードをオーケストラの演奏の合間にお話してくれました。(あくまで私のうろ覚えな記憶メモなので表現や解釈は実際と異なるかも)

クロノ・トリガーの曲について

トリガーは「ジャズ」を意識して作曲されていた。OP曲が特に有名ですが、ファ→ファ#へ転調して戻ってくるという展開を通してクロノ(ゲームの主人公)が時空を超えて冒険し最後は帰ってくることを表現している。

逆にED曲の「遥かなる時の彼方へ」はテンポを60に現実時間と同じにすることで時空としてクロノが現在に戻ってきたことを表現している。(この曲自体は高校時代に亡くなった大切な人のために作った曲なんだそう)

クロス・クロスの曲について

「民族音楽」を全体の楽曲のモチーフとして使っている。ゲームとして「海」もテーマだったので、地中海の地域の音楽も意識されていたそう。

それぞれの曲については以下のような内容もお話されていました。

「クロノ・トリガー」はどちらかというと「演劇」っぽいつくりがされていて、笑いあり、怒りあり、涙ありというものでした。「クロノ・クロス」は「クロノ・トリガー」をプレイした、当時小学生だった人たちが中学生、高校生になって少し大人になり、自分の人生について考えるタイミングに「自分で選択することの厳しさと難しさ」を感じてもらえるようなテーマだったですよね。(インタビュー引用元:https://eonet.jp/zing/articles/_4100791.html)

引用させていただいたこちらのインタビュー記事も面白いので、光田さんの曲好きな方はぜひ読んでみてほしいです。

クロノシリーズの作曲を手掛けていた頃のご自身のお話

光田さんがクロノトリガーの作曲していた頃は当時21歳(!)で、そのためか今聴くと恥ずかしい部分もあるそうです。その後フリーとしてお仕事するようになり月に何十曲も作っていて大変だったが、26,7歳の頃受けたクロノクロスの依頼には二つ返事でやると決めたそう。

お話されている口調からもクロノシリーズは自分の原点であり今も本当にとても大切にされている作品なんだな〜と感じられました。

ここからは空間と体験のデザインが個人的にグッときたポイントを語って行きます。

熱かったポイント1:曲目構成と映像演出

ゲームのストーリーに合わせ「序盤・中盤・終盤」と切り分け、その合間に毎回作曲家の光田さんのコメントが聞けてしまうという豪華構成にただただ有り難さを感じました。アンコール終了後まるでゲームを2本プレイしたような気分になります。

また、オーケストラのいる舞台の背景には巨大スクリーンが置かれておりゲーム映像も流れたんですが、一瞬でその時のストーリーや演出描写の記憶が蘇ってくるのが本当に不思議です。

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音と映像のタイミングがマッチし過ぎて、まるでゲームを再プレイしているような気持ちになりました。会場にいた人誰もがラスボスのラヴォスの戦闘シーンが来た時に「本体はそこじゃない・・!」と、ゲームの思い出が蘇ったのではないでしょうか。

熱かったポイント2:照明演出

もちろん演奏も最高なんですが、照明含めた空間のデザインがとてもすばらしかったのです。

クロノ・トリガーの曲目「魔王決戦」の際に、舞台背後のスポットライトの柱が音に合わせて段々と中央に向かって灯って行くのですが、これがゲームプレイ中の魔王決戦前のクロノたちの歩みに合わせて左右のライト(ロウソク?)が灯って行くのと同じ演出で胸熱な展開です。

クロノ・クロスの曲目「 生命 〜遠い約束〜」はラスボス戦の曲で、このラスボスの戦い方には今までのRPGからは想像できないギミックがあるんですが、スポットの各カラーの順番(順番書くとネタバレなので書かないですが)と音とが見事に合っていて、ラスボス戦のあの空間に放り込まれたような気持ちになりました。

あと、炎系、氷系、雷系などの各技がスクリーンにゲーム映像で流れるタイミングで炎→オレンジ、氷水技→青、雷→黄色などタイミングよく合わせて照明の色味が変化していったのもリズム良くて気持ちよかったです。

熱かったポイント3:圧倒的再現力、そしてパーカッション

オーケストラの皆さんの演奏は最高過ぎたので言葉にするのも野暮かなとも思うのですが、「蛇骨館」とかゲームのまんま過ぎる再現性で一体どんな楽器使ってるのか?となりました。(もっと席が近かったらどんな楽器がどんな風に使われてたのかわかるのでお席近くで見られていた方いたら教えてほしいです…)

また、他のパートもすごいんですが打楽器隊が最高でした。自分がドラム演奏するからか注目しちゃったというのもありますが、民族音楽風な曲や変拍子続きな曲での圧倒的リズム安定、ロボの曲の電子音でドラムが入ってそうなテーマを完璧に演奏されてるのにも驚きました。

熱かったポイント4:展示写真

コンサート会場では演奏と別にロビーで設定資料展示が開催されてました。長蛇の列だったのですが、なんとか見ることができました。

イメージボードのイラストレーションや、

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ムービーの絵コンテなどなど、

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クロノ・クロスのキーとなるとある設計図まで、

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当時こんなグッズあったの?!という秘蔵レアグッズのようなものまで色々ありました。

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熱かったポイント5:グッズと特典

「クロノシート」と呼ばれる限定特典付きのチケットを購入したので、青と白のオルゴールを貰いました。このオルゴール曲がキッドとサラの曲でして、音色が合わさるとひとつの曲になるという仕様でファンにとってはかなり熱いグッズです。(でも同時に鳴らすのがなかなか難しい)

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他にもオフィシャルパンフレット(これがかなり豪華仕様で設定資料やら光田さんのインタビューやら盛り盛り)、シールやら2020年カレンダーなどホイホイ買ってしまいましたが、後悔はありません。

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最後に

私はプレステで初めてクロノシリーズのゲームをプレイしてからずっと好きだったんですが、同世代の周りの人はDSで少し知ってる人がいたくらいでプレイしたことある人はほとんどいませんでした。それでもずっと好きで高校生になりアルバイト代で買ったサントラは何度も聴きました。

小学生の頃、図書館で見つけたクロノ・トリガーのアレンジのこの「THE BRINK OF TIME」がジャズ風フュージョン風などさまざまあり最高でした。おしゃれなのでゲーム音楽という先入観抜いてぜひ聴いてほしいです。

今まで周りの人とクロノシリーズのゲームについて語れたことはなかったんですが、このオーケストラコンサート会場ではすすり泣く声があちこちから聞こえてきて、自分もカエルのテーマ曲では無音でだらだら泣いておりました。「この会場には私と同じようなファンの方が本当にたくさんいらっしゃるんだな」としみじみ感じられて嬉しかったです。

(ぼっちでラヴォスに勝てるまでやり込んだとか、クロノ・クロスはダッシュ斬りがあって熱かったとかイシトのオーラレイン技が綺麗とかそういうの語れる仲間がいつか欲しいです…笑)

改めて、この作品を作られたゲーム制作者や作曲家の方々や、今回の体験設計をしてくれた方々、演奏してくださった東京フィルハーモニー交響楽団の皆さんに素晴らしいコンサートをありがとうございました!とお伝えしたいです。

長々と勢いだけで書いちゃいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました🙏

わなみ



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