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気血水の「気」 〜 五行説

先日、フェイシャルレメディ®︎では五行説という中国の思想を利用することをチラッと書いたのだけれど、五行は奥が深くて興味が止まらない。
勉強がてら、書いてみることにした。


気・血・水とは

東洋医学では、体は「気」「血」「水」で構成されると考えられている。
3つの要素は、互いに助け合い、コントロールし合い、関係し合いながら全身を巡っています。

気血水の関係

「気」とは

「気」は生命活動のための原動力やエネルギーのことを指す。
つまり生命力そのもの、人間が生きているそのことが「気」ともいえる。
多くの人には目に見えず形もなく、でも確かにそこにある。
” 元気 ”や" やる気 "という言葉からは精神的なものを主にイメージするが、呼吸や消化吸収や拍動など無意識に体を動かす力も「気」に含む。

「気」の性質

陰陽の観点から見ると、「気」はの性質に分類される。

陰と陽

(補足)陰陽とは

陰陽とは、古代中国の思想に端を発し、森羅万象、宇宙のありとあらゆる事物をさまざまな観点からよういんの二つのカテゴリに分類する思想及び哲学。
よう:能動的な性質。
光・明・剛・火・夏・昼・動物・男・無形(形のないもの)など
いん:受動的な性質。
闇・暗・柔・水・冬・夜・植物・女・有形(形のあるもの)など

相反しつつも対として存在し、一方がなければもう一方も存在し得ない。
陰と陽のバランスの崩れは、天候不順や天変地異などを引き起こす。
人体の場合は、体調不良ひいては病気につながる。
したがって、陰陽ふたつの要素がつねに調和を保つことが大切とされ、この調和の保たれた状態を「中庸」という。

陰陽と気血水

有形=陰形のあるもの:血・水の中に、無形=陽形のないもの:気が宿っているのが、人間の生命現象である。
「陰」である血や津液は単独では動くことができず、その中に「陽」である気が動力として動くことで機能を果たす。

「気」のはたらき

自律神経のように、下記のような5つの作用により体の機能を調整する。

(1)推動作用すいどうさよう:生命活動を促進する

成長や発育、体の生理活動、神経活動、血液循環、体液代謝、物質代謝などの体の様々な生命活動を推し動かします。​

(2)温煦作用おんくさよう:からだを温める

気は温性が強く、調節・維持を行い体温を一定の高さに保つ。
臓器・組織は温めることで活動性が上がり、冷えると活動性が低下する。

(3)防御作用ぼうぎょさよう:邪気から体を守る

免疫機能・抵抗力を指し、2つの働きからなる。
① バリアーのように体表を保護して邪気の侵入を食い止める
② 邪気と戦って追い出す

(4)固摂こせつ/升提しょうてい作用:あるべき場所に保持する

①体液
保持とともに、分泌量をコントロールし不要な流出を防ぐ。
血液・汗・大便・小便・唾液・精液・帯下おりものなど。
出血、頻尿、多汗、嘔吐、遺精などを防ぐ働き。​
②内臓
内臓下垂、脱肛、筋肉の弛みなどが起きないように体を引き上げる。
胃下垂や子宮脱、遊走腎、流産などを防ぐ働き。

(5)気化作用きかさよう:気が運動することによって変化を起こす

気は、気、血、水などの物質を相互変化させることができ、消化吸収をして食べ物をエネルギーに変化させたり、不要な水分を尿や汗に変えて排出するなどの一連の代謝を行う。​


疲れましたー。
以降は後半です。

「気」のトラブル

(1)気虚ききょ:気(エネルギー)が不足している状態

(2)気滞きたい:気がカラダの中に滞っている状態

「気」の作られ方

「気」の種類

「気」の流れ




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