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太宰治の【10分以内で読める】個人的おススメ短編3選!

※この記事は約1200文字です(3~5分で読めます)。

本日6月19日は、「桜桃忌」です。
桜桃忌(おうとうき)とは、作家、太宰治の遺体が発見された6月19日のことを指し、この日は太宰治の誕生日でもあります。1948年6月13日、太宰治は愛人の山崎富栄と玉川上水へ入水。6日後に2人の遺体が発見され、38歳という若さで亡くなりました。

桜桃忌は、太宰治と親交があった直木賞作家、今官一(こん かんいち)が、太宰治の誕生日で遺体が見つかった日を桜桃忌と名付けました。この名前は、太宰治が書いた短編小説「桜桃」にちなんで決められた名前です。

というわけで、桜桃忌である本日は10分以内で読める太宰治の個人的おすすめ短編を3つ紹介します。
※極力ネタバレは回避していますが、作品の情報を少しでも知りたくない方は読まないことをお勧めします。

この記事で紹介されている作品
1.「朝」
2.「黄金風景」
3.「満貫」

  『朝』

☆どんな人にオススメか
・男女のドキドキを味わいたい人
・太宰治の女性関係に興味がある人

◇あらすじ
 仕事場として、借りていた知人の娘の家に酔っぱらって泊まる男。夜は長く眠れず、そんな目で見ていなかった娘と、どうにかなってしまいそうな雰囲気になり…

 こちらの作品おそらく主人公のモチーフは太宰治自身になっていると思います。太宰の作品は、暗くて固いと思っている人には是非読んでもらいたい作品で、ちょっとエッチで男って何歳になってもバカだなと、笑わせてくれます。

※無料で読める青空文庫のリンクです⇧

『黄金風景』

☆どんな人におススメか
・元気を出したい人
・スカッとしたい人

◇あらすじ
 お金持ちの家に生まれた私は、子供時代に女中のお慶をいじめていた。時がたち家は没落し、落ちぶれた私は女中のお慶と再会することになる…

前半はいじめの描写が続き暗い話なのかな、と思いきやものすごく綺麗な終わり方をします。ラスト2行が秀逸で、読んだ後「頑張ろう!」って気持ちにさせてくれる作品です。

『満願』

☆どんな人にオススメか
・女性の美しさを味わいたい人
・清涼感のある作品が読みたい人

◇あらすじ
 四年前、私は伊豆での怪我をきっかけに医者と仲良くなった。医者の家では五種類の新聞を取っていたので、読ませてもらいに毎日散歩の途中に立ち寄った。そこで出会ったのは、薬を取りに来る若い清楚な女性だった。


 この小説に出てくる女性はとにかく美しくい。「人間失格」などを書いた人とは思えないくらい、作品の雰囲気は明るくて清涼感があります。終わり方も、独特で解釈の仕方が無数にあるので、解釈を他人と話してみても面白い作品だと思います。

まとめ

以上、太宰治の個人的おススメ短編3つを紹介しました。
「人間失格」が有名過ぎて、暗くて読みにくいイメージのある太宰ですが、そんなことは決してありません。特に短編は読みやすくて、面白い作品がたくさんあります。

太宰治の死を偲ぶ日である「桜桃忌」に、彼の作品を楽しんでみませんか?これをきっかけに、魅力的な「太宰治作品」に触れて頂ければすごく嬉しいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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