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上京物語〜僕の人生を変えた、父の5つの教え〜 著者:喜多川泰

最初にご紹介しいのは、ディスカバー21から出版されている喜多川泰著『上京物語〜僕の人生を変えた、父の5つの教え〜』です。

この本のおすすめポイント

  • 今、なんとなく生きているあなたはきっと祐介の人生に自分を重ねるはずです。

  • もしあなたが祐介の人生に自分を重ねたなら、きっとこれからの自分の人生を見つめ直す転機になります。

  • 正直、説教くさいタイトルですが前半部分は父の教えが全く登場しません。説教がましい内容が苦手な方はぜひ前半部分だけでも読んでみて下さい。

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以下、感想になります。
ネタバレを含みますので閲覧ご注意下さい。



書籍について

出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2009年2月18日
著者:喜多川泰
その他:Amazonプライム会員であれば無料で読めます!(2022/1/23時点)



祐介の物語

本の前半は、「祐介」の物語が綴られています。
特にこれといった夢もなく、やりたい事を見つけるために大学へ。
唯一、漠然と思い描いている夢は「成功者」になる事。
しかし、4年間の大学生活でやりたい事は見つからず、周りがそうするように就活し社会人になります。


就職した祐介は意外な事に仕事にのめり込んでいきます。
若いエネルギーでガツガツ仕事をする祐介はいつしか「成功者」になるため、会社で出世し給料を上げる事が目標となっていきます。


出世を目標に仕事を続けた祐介は結婚し家族ができます。
結婚以外にも祐介にはいくつかの転機がありました。
車の購入、同僚の独立、家、出世、その度祐介は何がベストなのか、真剣に考え選択していきます。
(どれも大なり少なり自分の人生にも起こりえそうなリアルさで自己投影してしてしまいます。)


その時その時を苦悩の末、ベストな選択をしてきたはずの祐介。それなにのふと気づくと今の自分は幸せなのか疑問を抱きます。「成功者なる」漠然とした夢と共に自分ならなれると根拠のない自信があった若かりし頃。それが今ではマンションのローンに追われ、会社では若手が台頭し否が応でも時代の変化に遅れを取っている事を自覚する日々。

「これが俺の人生だというのか、祐介。
 それともこれが今後のお前の人生なのか祐輔!!」



祐輔の物語

祐輔は大学入学のため、上京する新幹線で父が書き起こした「祐介」の物語を読んでいた。
これから始まる大学生活にワクワクが止まらなかった祐輔はハッピーエンドのない「祐介」の物語に祐輔はなんとも言えない気持ちになった。

なぜこんな気持ちになるのだろう。

漢字が祐輔と祐介似ている事もあるが、なぜか祐介の物語がこれから起こる自身の物語に感じられた。

そこから祐輔は続く父からメッセージを読み進め自身の中に受け取っていく。



感想

祐輔が祐介の物語を自分の物語のように感じた要因。それは祐介が街を歩く人々をモデルとした実在するストーリーだったからでした。

そして自分は少なからず祐介の物語を辿っていないか。そんな事を考えさせられる1冊でした。

祐輔の父が祐介の物語を歩まないために送った5つ教え。その内容に賛否はあると思います。

でも、確かに言えるのは祐介の物語に逆転も奇跡も起こらないのは必然で、それはチャレンジや出会いなど逆転や奇跡が起こる"きっかけ"が無いからだと、客観的に見れば分かるのに、いざ自分の人生に置き換えた時逆転や奇跡が起こる"きっかけ"が作れているかと聞かれれば祐介の物語と同じく何も無い事に気づかせてくれました。

人は知らず知らずのうちにベストな選択をしているようで、その多くは祐介の物語のように進捗している。
しかも、特に大それた夢や野心が無く普通に平和に平凡に生きていきたいと願う人ほど祐介の物語に収束していく。私はそう感じました。
その事実はとても衝撃的である種残酷だと思います。

しかも、何をどうすればいいか。好転に向かう絶対的な攻略法はありません。ヒントとして祐輔の父が示してくれた5つの教えはありますが、すぐに何か結果が変わるものではありません。

しかし、少なくとも本書のおかげで祐介の物語を知る事ができました。
その上でどう行動するのが正しいのか私自身答えは出ていませんが、少なくとも逆転や奇跡が起こる"きっかけ"が作れているか客観的に自分自身を見つめていきたいと思いました。

答えはこれからも、祐輔の父が息子に送る本リストにある本でも読みながら探していきたいと思いました。

皆さんはどうお考えでしょうか?
ゆくゆくは感想を話し合える場ができればいいですね、

最後までお読み頂きありがとうございました。


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