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ちびたの本棚 読書記録「カササギ殺人事件」アンソニー・ホロヴィッツ
名探偵アティカス・ピュントが活躍するミステリーなのね、どんな探偵なのかな♪ と読み始めた。あれ?舞台は現代?スーザンという編集者が語り手なのはなぜ?いったい名探偵はいつ出てくるのだろう、と物語の序盤はモヤモヤの連続だ。
というのも、いわゆる入れ子になっている構成で、小説の中に別の小説が入っている。その造りに慣れるまで少々戸惑った💦
アティカスが登場する方の小説は1955年の英国という設定だ。事故なのか殺人なのか、彼は美しい小さな村で起きた、ある事件の謎を解くことになる。
ようやくこの小説の流れに乗ったところで上巻は終り。さあ、下巻の冒頭でいよいよアティカスの推理が披露されると思いきや、下巻を読み始めてまたも戸惑った。この小説には本当に翻弄されてしまう。
登場人物の名前がクリスティ作品に因んでいたりして、アガサ・クリスティファンにとってはより楽しめる作品となっている。
また、ホームズやポアロさんのエピソードも満載で、時おりウンウンとうなずいてしまう。知らないミステリー作品のエピソードも出てくるけれど、それもまた、その作品を読んでみたいと思わせる。
他の作家や作品へつながるミステリー小説の一種のガイドとしても楽しめた。