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著者インタビュー #22【坪井秀次さん】

今回は2023年6月24日に発売し、好評発売中の『失敗を防ぎ成功へ導くタイムスリップマネジメント 夢・目標が叶う未来に行く方法』。その書籍の著者である坪井秀次さんに、執筆時のエピソードや内容のポイントなどについて伺いました。

■著者プロフィール

坪井秀次(つぼいしゅうじ)

行政学者、
「タイムスリップマネジメントワークショップ」を小学生からシニア向けに展開し、受講者の約8割が計画性の向上を実感し大きな反響を呼ぶ。元公務員の行政学者として、マネジメントサイクル、イノベーション組織、地方自治制度を主に研究。静岡県立大学大学院 博士(学術)、政策研究大学院大学 修士(政策研究)。

◎NOTE
「イノベーションを世界に」をキーワードにイノベーションやクリエィティブなどの考え方を公表中

◎書籍
『失敗を防ぎ成功へ導くタイムスリップマネジメントスリップマネジメント 夢・目標が叶う未来に行く方法』

■著者インタビュー

――坪井さんのふだんのお仕事は、浜松学院大学で地域共創学科の講師ですよね。これはどういう学科で、生徒さんたちにはどういったことを教えているのですか。

坪井秀次(以下坪井):地域共創学科は、「共創」という新たな価値を地域とともに創っていく学科です。簡単にいうと、これまでの行政のおこなうことを地域と一緒にする「協働」から、さらに進化させて、地域とともに新しい価値を生み出すのが「共創」ともいえます。地域を知り、地域に学び、地域の課題解決に貢献することを目指しています。

学生には、行政学を中心に地方自治論や社会保障政策、行政法などを主に教えていて、就職関連の授業では、「タイムスリップマネジメント」のワークショップを実際におこなっていますよ。受講した大学生のアンケートでは、「就職活動に役立つ」が約9割にも及んでいて、当大学のサポートもあり就職率100%の実績を誇っています。


――地域貢献できるテーマということで、興味ある人が多そうですね。実績もすごいです! では本題に。まず、出版してみてまわりの反響はどうでしたか。

坪井:本を読んでくれた人からは、「失敗を防ぐことができる発想が詰まった本」 「失敗について考える機会がこれまでなかった」など、新たな発想や気づきを得られたという意見が多いですね。本にサインを求められることがあり、出版でこれまで体験したことがないことも起こりはじめています。


――サインを求められるのは著者の実感がありそうですね!

坪井:ほかにも、社会への広がりとして、「タイムスリップマネジメント」をもとにした講演会やワークショップの依頼が増えましたね。講演活動などを通じて、多くの方にこの方法を届けられることがとてもうれしいです。最近も中学校から新たな講演依頼があったばかり……。


――本を通じて依頼につながりよかったです! なぜ本作を書きたいと思ったのでしょうか。

坪井:きっかけは、過去に忘れることができない、つらい経験があったからです。私は、受かる可能性が高いと勝手に思い込んでいた面接試験に落ちました。当時まったくというほど、まわりが見えていなかったのです。そのときはじめて、これまで見たことのないどん底を経験。心が乱れて困惑し、汗が吹き出して、喉が渇き、体調を崩して、3日間苦しみました。

これはもしかして、神様がいるとしたら、あえて私に与えられた試練ではないかと……。

そして気づいたのです。面接に落ちるという「失敗の目標」を、私はまったく具体的に描けていなかったことに。面接に受かることを目指して、がむしゃらにPRするだけではダメで、面接で選ばれる人にならないといけなかったことを、あとで痛感しました。


――そのときに「失敗の目標」という発想が生まれたのですね。

坪井:はい。もう、このような苦しい思いを多くの人に経験させたくはないと考えて、失敗を防ぎ成功へ導く、「タイムスリップマネジメント」の原案をひらめき、考えを広めようと心に誓ったのです。

あの苦しい3日間がなければ、この本は出版されていないことでしょう。人生とは思ってもみないことが影響して、道が開けることに本当に驚いています。


――そのひらめきから、講演やワークショップ、本と展開していったのがすごいです! それでは、書籍化するにあたり、苦労したことはありましたか。

坪井:日ごろ論文を書いたり、以前は自治体の広報を累計430万部くらい、編集・発行したりしてきたので、文字を書くことや文章を校正することに抵抗がまったくありませんでした。当然、文章を確認・修正する過程の校正にも自信がありました。それが……やー15年もやってないと、人って錆びつくんですね(笑)。そういった意味では、感覚を取り戻すまでが大変でした。

たとえるなら、子どもの運動会のかけっこで、父親がコーナーで足がもつれて転倒するのを目にしますよね。まさにあの感覚に近いというか……。頭の中ではしっかりしたイメージができているのだけど、実際の技術や感覚がついてこないという、「頭のもつれ現症!?」とでもいいましょうか。もちろん、途中で校正の感覚は取り戻すことができましたので心配はいりませんが。


――子としては見たくない親の姿ですね(笑)。執筆時に編集や校正の経験は、とても役に立ったのではないかと思います。苦労して書き上げた本作、どんな人へとくにオススメしたいですか。

坪井:後悔をしている人、もう後悔をしたくない人、失敗を防ぎたい人、成功を確かなものにしたい人、計画を今よりも向上させたい人には、とくにオススメしたいですね。「タイムスリップマネジメント」を身につけて、後悔せずに世の中を変えていけるとしたら、この方法を取り入れておいて損はないと自負しています。

なぜかといえば、「タイムスリップマネジメントワークショップ」で、多くの受講者の行動変容を起こしてきた実績があるからです。この効果は想像以上なので……。


――自身ありということがうかがえます! ワークショップについて、もう少し詳しく教えてください。

坪井:小学生、高校生、大学生、社会人、シニアを対象に、これまで「タイムスリップマネジメント」のワークショップを展開していて、毎回大きな反響があります。60〜120分までバリエーションがあり、年齢層に合わせてわかりやすいように、レベルを変えています。未来の「成功の目標」と「失敗の目標」の場面にタイムスリップして、記録・共有して、失敗を防ぎ成功を導ぐために4つのマネジメントサイクルを回すワークショップです。簡単版もありますよ。

受講した小学生が「今後の自分の人生に活かしていきたいです」と回答してくれたのを見て、とても大人びて見えて、本当に小学生なの? と思ったことをよく覚えています。きっと小学生の心の中で何かを見つけたワークショップだったのでしょう。


――小学生なのにすごい! 幅広い層で開催していていいですね。話を本に戻して、本作の教えを読者が最大限に活かせるようにするためには、どうすればよいでしょうか。

坪井:「タイムスリップマネジメント」で必要とされる、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・感情・体感といった、7つの感覚をリアルにイメージすること。これがタイムスリップを成功させるカギともいえます。しっかりとイメージすることで、発想が転換し、視座が変わり、大きな飛躍につながるのです。

そんなことができるのかと心配される方もいるでしょう。皆さんが習得しやすいように、本書では初級編と実践編をご用意しています。初級編でまずは肩慣らしをしてから、実践編をくりかえしおこなうことで、「タイムスリップマネジメント」を確実に身につけることができます。特殊な能力などは、まったく必要がありませんので……。


――想像力や発想力みたいなのが乏しいと難しいでしょうか。

坪井:イメージすることが少し苦手な人もいると思います。本の中で創造性を高める思考術として、マンダラートやカラーバスなどをご紹介していますので、活用してみることをオススメします。

さらに、計画を立てると行動が早まり、誘惑にも強くなることも解説しています。目標に向かって4つのマネジメントサイクルを使い分けて、ベストミックスすることで計画性も高めることができますよ。


――初級編もあるとのことで、取り組めやすそうです! 本作の推しポイントはどこでしょうか。

坪井:やはり、これまでになかった「タイムスリップマネジメント」という新しい方法の中で、とくに「失敗を防ぐ力の向上」が推しのポイントとして挙げられます。

小学生からシニアまでを対象に開催している、「タイムスリップマネジメントワークショップ」でアンケートを取ると、利点として圧倒的に多い回答が実はこの「失敗を防ぐ力の向上」です。

そもそもPDCAサイクルなどは、目標を達成するために設計されているので、失敗を起こしやすい時代には適応できず、機能不全を起こしていることが私の研究で明らかになっています。多くのビジネスパーソンがPDCAサイクルを活用し、目標の達成に向けて努力している中で、失敗を防ぐことがおろそかになり、足元を救われる状況をなんとか変えたいですね。成功と失敗は表裏一体ですので、成功だけを見ていては大きな成功が得られませんので。


――
PDCAサイクルなどの盲点を克服できるということですね。坪井さん自身が「この失敗は防ぎたかった」というエピソードを、いえる範囲で教えてください。

坪井:防ぎたかったことですか。そうそう、昔、自治体で仕事をしていたときのこと。長野県の市町村から、台風被害があり、落ちてしまったリンゴを格安で自治体で販売してほしいと相談があり、受け入れて販売しました。広報やプレスリリースなどを通じてプロモーションをしたところ、新聞やテレビ局も報道してくれて、朝から大行列。駐車場も満車でクレームが発生、職員も不足し、急遽応援を頼んで対応しました。リンゴ販売を午後3時ごろまで予定していたのですが、なんと、朝から2時間ほどで完売してしまったのです。完売後に応援したいと駆けつけてくれた住民のみなさん、ごめんなさい……。


――
想定外の反響だったのですね。本当にタイムスリップできるとすれば、その過去を変えられたら、どんな現在になっていたと思いますか。

坪井:もし、「タイムスリップマネジメント」を使っていたら、台風被害にあったリンゴ販売で「成功の目標」と「失敗の目標」を定めて、タイムスリップができます。来てくれた住民の方への感謝を示す看板を用意したり、販売するリンゴの量を倍にしたり、駐車場対策として第2駐車場案内のチラシをつくって誘導したり、リンゴをあらかじめ袋へ入れて来客者の対応の流れをスムーズにしたり、人の応援体制を第1弾・第2弾と事前に手配したりと、数多くの対策を講じることができると思います。

きっと、過去よりもかなりうまく手際よく、住民の方のウェルビーイング(幸福実感)も向上させることができたのではないでしょうか。しまったな、早く読んでおけばよかった「タイムスリップマネジメント」……。そのときは、まだこの本は世に出ていませんでしたが(笑)。


――早く読んでおくことをオススメできますね。まだ読んでない方、ぜひ今すぐ! それでは最後に、今回のnoteを読んでいただいた読者へメッセージをお願いします!

坪井:インタビュー記事を読んでいただき、ありがとうございます。VUCA時代を迎えて、先の読みにくい不安定な時代に私たちは生きて、働き、暮らしていかなければなりません。ビジネスパーソンには、仕事のミスや未昇進、人間関係の問題、リストラなどが起こり、学生には、受験や就職の失敗や部活動の低迷など、以前に比べてさまざまなことが起こりえる不確かな時代なのです。

そんな時代に立ち向かうためにも、「タイムスリップマネジメント」では成功と失敗の目標を立て、それぞれの場面へタイムスリップし、7つの感覚をフル活用して、イメージトレーニングをおこないます。さらに、失敗を防ぎ成功へ導くために、状況に合った4つのマネジメントサイクルを回していきます。この本は、皆さんが失敗と成功の未来を先読みし、夢や目標を実現するための創造性と計画性を最大限発揮して、後悔しないように未来を変えるための実用書なのです。

一度身につけたら、生涯活用できますので、ぜひ、タイムスリップして、未来の自分を見に行ってみませんか? そんなことができる力が身につくのは、私の知る限り、世の中でこの本だけです!

今から皆さんを、「タイムスリップマネジメント」の世界へお連れしたいと思います。さあ、未来へ行く心の準備はよろしいでしょうか?

*   *   *

■書籍情報

 機能不全を起こしているマネジメントサイクルの課題を克服する1冊!

本書は、「成功を確かなものにしたい人、計画が苦手な人が、成功と失敗の目標を立て、創造性と計画性を最大限に発揮する新しいマネジメントの方法」を提供します。

多くのビジネスパーソンの皆さんが使っているPDCAサイクルやOODAループなどのマネジメントサイクルに盲点が生じ機能不全を起こしていることが、著者の研究で明らかになっています。企業や行政はトラブルなどの失敗を防げず、対応が後手に回っているのが現状です。

想定外の失敗を防ぐためには、これまでの常識を覆す発想の転換が必要になります。そこで、既存のマネジメントサイクルの「失敗を防ぐ」という課題を克服できるように、「タイムスリップマネジメント」が新設されました。

本書をもとにしたワークショップでは、ビジネスパーソンはもちろん、小学生からシニア世代まで多くの人が受講し、行動変容を起こしてきた実績があります。
アンケート調査結果から約8割の受講者が計画性の向上を感じ、「失敗を防ぐ計画はまさに盲点」「失敗の数を大きく減らせた」「すぐに実践できるので、これからの人生に生かしたい」など大きな反響が寄せられています。

読者の皆さんがタイムスリップマネジメントの習得が簡単にできるように、ストーリー仕立ての初級編・実践編が用意されています。さらに、夢や目標を実現するために必要となる、4つの新たなマネジメントサイクルの活用方法も解説。
本書を読むことで、仕事のミスを減らしたり、トラブルなどの対策を取ったりできるようになります。さらに、創造性を生かした未来を先読みする力を身につけて、仕事の計画性を高め、皆さんの力を最大限発揮することが可能となるのです。そして、実践的にスタートできるようになっています。
失敗を防ぎ後悔を減らせて、成功へ導けるのなら、すぐにでも試してみたくありませんか? タイムスリップして、あなたが望む未来を手に入れましょう!

【目次】

第1章 時代に適合するマネジメントサイクルはないのか?
第2章 実践! タイムスリップマネジメント
第3章 効果的に使うタイムスリップマネジメント
第4章 発想の転換が必要な時代
第5章 あなたの未来を変えるために必要なもの

【購入特典】

タイムスリップマネジメント ワークシート

■ペーパーバック版

■Kindle版

※楽天、紀伊國屋、hontoなど、各電子ストアでも販売中です。

第一章までを無料全文公開! こちらも合わせてお楽しみください!

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