副腎疲労ってなに?
みなさん、こんにちは。
青空がすがすがしい季節になりましたが、天気とはうらはらに5月病で体調を崩したりしてないですか?
これからお話する副腎疲労は季節的な事が原因ではなく、慢性的なストレスが要因となり、引き起こされる症状です。
~副腎とは~
まず最初に副腎についてですが、副腎は左右の腎臓の上に乗っかるように位置している小さな臓器で、こちらも左右に一つづつあります。普段あまり意識することはありませんが、約50種類以上のホルモンを分泌し、そのホルモンが体内を調節するのでとても重要な臓器のうちの一つです。
副腎は皮質と髄質という組織から構成され、それぞれの組織から異なるホルモンを分泌します。
~皮質から分泌される主なホルモン~
*コルチゾール ・・・ 抗炎症、抗アレルギー、血糖値上昇
三大栄養素代謝に関与
*アルドステロン ・・・ 血圧の上昇(ナトリウムと水の吸収)
*アンドロゲン ・・・ 男性ホルモン
~髄質から分泌される主なホルモン~
*アドレナリン ・・・ 血管を収縮させ血圧を上昇
~原因~
これらのホルモンは、体が緊張やストレスを感じた場合は、身体を守るため、副腎から放出されます。体が過剰にストレスを受け続けると、副腎はさらにホルモンを分泌し、やがて副腎が疲れてしまい必要量を分泌できなくなくなり、ホルモンも力を発揮できなくなります。これらのホルモンの働きの低下により起こる症状は以下の通りです。
~症状~
*疲れやすい
*炎症がなかなか治らない(皮膚疾患など)
*低血糖
*低血圧
*寝付きにくい、眠りが浅い、寝起きが悪い
*塩からいものや甘いものを異常に食べたくなる
*性欲減退
*頻尿
~中医学でのアプローチ~
副腎の働きは中医学でいう五臓のうちの「腎」と似ています。腎は水分代謝、生殖機能、免疫などとかかわりがある臓器で、個々の体の基本をつくる臓器でもあります。基本である腎を補うような漢方や、ストレスによって影響を受けている臓器に関連する諸症状を緩和するような漢方を服用したり、鍼灸によって症状を緩和させることができます。
~気を付けること~
副腎皮質ホルモンの代表のコルチゾールはステロイドとも言われ、皮膚の疾患があるときの外用薬として使われます。コルチゾールの原料はコレステロールで、さらに脂質・たんぱく質・糖質から生成されます。ダイエットなどで、十分な栄養がとれていないと、ホルモンをつくることができなくなる可能性があります。
また、過度のストレス・労働・運動、睡眠不足などで悪化するので、ゆっくりと体を休め、体だけでなく心にも栄養を与えてあげましょう。
~最後に~
副腎疲労は病名として診断するための根拠が証明されていないそうですが、その考えを支持する人々もいるため、病院などで耳にするかもしれません。また、症状が鬱病と似ているそうで、別の病気が隠れていることもあるかもしれないので、早めに病院で受診をしてくださいね。