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Photo by
tomekantyou1
詩)女が4人
女4人が向き合って座っている
全く知らない4人
ひとりはスマホを見
ひとりはドトールのコーヒーを飲み
ひとりはなんとなく目をつむり
ひとりは全く寝ている
なにも会話のない4人は
お互いのことを知ることはない
知ることに意味がないし
世の中はたぶんほとんどがそういうものだ
ひとりが脚を少し開く
ひとりは少しなんとも言えない気持ちになる
ひとりは眼鏡をかけていて
ひとりはひとつの耳だけにピアス
ひとりは尖った鼻
ひとりはコロンビアのディバック
どこかに行くことがあるからここにいて
それなのにここにいるのはもう予定調和で
もしこれが間違いだとしても なにも問題なく
おっぱいを放り投げた彼女の強さのように
不思議なくらい 人はちゃんと佇んでいる
詩人は詩が何か人生を表すと思うだろう
ここにいる4人の女性が描けるならば
それは不思議なくらいの存在
それは圧倒的であり続けるような 女というもの
女しか持っていない それが全て
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