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再現パン

#再現してみた

約2年半前に始まったコロナ禍。

サンフランシスコに住む私はずっと退屈でした。通っていた英語学校は閉鎖、途中からオンラインになったけれど、半ば強制的なSTAY HOME。

リモートワークの夫とは一日中一緒のワンルーム暮らし。

これはもう息が詰まるでしょう!!

ウィークデイは部屋の対角線でお互いのパソコンに向かい、週末はマスクしてスーパーマーケットに1週間分の食料を買いに行く。週でやることはたったこれだけ。開いてる店も限られていたので、決まったものしか買えません、多くのレストランはクローズ。そんなこんなで毎日の食事は、ほぼルーティーン化していきました。

STAY HOMEが1年も続いた2021年には、夫との間に新しい何か(ニュース)も無くなっていました。

だっていっつも一緒にいるんだもの!!


このままではいけない、夫の笑顔も減ってきてる気がする!

危機(なんの?笑)を感じた私は、彼を元気付けてあげたい!何か刺激をあげたい!という気持ちが沸き起こりました。

思いついたのは、日本で売っていたパンの再現です。


パンなら特別な材料は必要ありません。近所のスーパーで賄うことができます。

ということで、唐突ですがあのパンの再現から入りました。

●ミニスナックゴールド(自家製)


材料 3個分
強力粉 200g
片栗粉 15g
砂糖 20g
塩 4g
卵 25g
牛乳 60cc
水 40cc
イースト 3g
ベーキングパウダー 小さじ1
バター 15g(後入れ)

残りの卵液(焼く前の生地に塗る用)

折り込みバター 65g(前もって作っておく)

アイシング
粉糖 40g
卵白 5〜6g(かなり硬め)

●下準備 前の晩(足掛け二日で作ります)
デニッシュ生地はバターを挟むので、生地が冷たい方が溶け出さないので、低温発酵させます。

折り込みバター板を作る。
オーブンペーパーを10センチ角に織り込んでおいて、
中に柔らかくした65gのバターを入る。

続いて生地を作る。
後入れのバターを除いた材料をパン焼き機がある方は捏ね15分
その後後入れバター15gを入れて、もう10分捏ねる。
まとまったら、きっちりラップして、
一晩冷蔵庫で低温発酵させる。

(左が捏ねた後、右が一晩寝かせたもの、大体1,5倍くらい)


●作り方 二日目
1、まずは強力粉を台に振って生地を四角く伸ばす
冷凍庫から折り込みバターを出して
生地に対して斜めに置いてバターを包んでいく。

2、生地を伸ばしていく。
トントンと綿棒で叩いて中に入っているバターを意識しながら、
伸ばしていていく、
力任せに伸ばすとバターが出てくるので
丁寧に叩いて、半分より上は上方向に、
下半分は下方向に伸ばしていく。
間違っても一番下から、上までグイーって伸ばしたりすると
バターが出てきちゃうのでここは慎重に。
生地の大きさは縦40センチ、横15センチに伸ばす。

生地の大きさは縦40センチ、横15センチを目指します。。

3、三つ折りにして、生地をラップで包み、冷蔵庫で15分休ませる。

4、15分経ったら冷蔵庫から取り出して、生地を垂直に置き直し、
再び縦40センチ、横15センチに伸ばす。
再び生地を3つ折りにして、
ラップで包み、冷蔵庫で15分休ませる。

5、冷蔵庫から出したら
今度は四角く24センチ角に生地を伸ばす。

6、生地を切っていく。
端は1センチ切り取らず、
生地に1センチ幅に切り込みを入れながら、
一本の長い生地にする。

端は1cm切り落とさないで残す

7、生地を3つ分と考えて、
3分割の長さで切って紐状の生地をねじりながら、
真ん中から丸めていき、
ミニスナックゴールドの形にして
オーブンシートを引いた天板の上に作っていく。

8、ラップか硬く絞った濡れぶきんをかけて、
室温25度で35から40分2次発酵
その間にオーブンを200度に予熱を入れる。
2次発酵終わった生地に、卵液をハケで塗る。
200度のオーブンで14分焼成。

9、焼き上がったら、脚付き金網などの上で冷ましおく。

バターが垂れるのに注意!熱いです

10、冷ましている間にアイシングを作る。
粉糖に卵白を入れて、硬めのアイシングを作り、
完全に常温まで冷めた、
偽ミニスナックゴールドに斜めにかけていく。


●オプション パン袋を作る。
渡米してきた際に持参した折り紙とサインペンが役に立ちました。

使った袋なので汚くてすみません


11、あとは、しれっと朝食に出しましょう!!。

一瞬、夫は本物と間違えました

大いにウケました!


夫の驚く顔と食べた後の満足げな様子、私も嬉しくなりました。

これに味を占め、私は次々に再現パンに挑戦していきます。

朝食にぴったり、イングリッシュマフィン。


クリーム。あんこ、チョコレートクリーム、どれから食べるか、迷うのも楽しい三食パン。

断面図

デニッシュ生地のバターと粒あんの絶妙なバランス、つぶあんデニッシュ。

つぶあんと黒胡麻が合います。


お腹の空き具合に合わせて、食べる量を調整できる、薄皮クリームパン。

この後、こしあんバージョンも作りました

ローソンでドイツ風のパンが売っていたのを思い出し焼いた、カイザーゼンメル。

次第に時間だけは有り余ってたSTAY HOMEにパンを焼く面白さ(私)と『どんなものが朝食に出てくる?』(夫)と楽しみがやって来ました。


生活に驚きを入れることで、夫に笑顔が戻ったのです。

その後、

パンにだけに注目して抜かりがある夫

再現パンではたいして反応がなくなった夫に、私は戦法を変えていきました。日本ぽい食パンを出しても『どうせ、再現パンでしょ?』とバレてしまうからです。

自家製超塾(笑)

そこで、今度はこちらを再現してみました!

美味しすぎて食べすぎてしまうヌテラ、これはヘルシーな偽物

美味しいけど、カロリーと砂糖の多さが気になるヌテラ。

オーガニックのヘーゼルナッツをローストすることから始め、できる限り、有機の材料で作った身体に良い再現ヌテラを作りました。まさかチョコスプレッドが再現ものだとは!

さらに!

朝食だけでなく、夕食時にも夫を驚かしたい!の気持ちが作らせた再現なめ茸。

油断していた夫は食事の途中まで(偽物とは)気がつきませんでした(笑)。


制限された日常をつまらない、することがない、と嘆くのは簡単です。ですがそれだけでは何も生まれません。今あるもの、できることで、何ができるのか、を工夫することが大事なんだと再現パンで学びました。

なーんて、大袈裟な考えは置いといて、

笑ってもらえて大成功!!


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