[在籍エントリ] BASEで7年やってきましたがこれからもやっていきます
乗るしかないこのビッグウェーブに
同僚の投稿がプチバズっていたので、それに乗っかろうと思い筆を取っております。
転職スパンが比較的短いゆえに、IT業界やベンチャーまわりでは転職エントリ文化、退職エントリ文化というものがあります。じゃあ在籍エントリがあってもいいんじゃないだろうかという提言になります。
なんで入社したの
2017年7月、中長期目線でプロダクト開発がしたかったのでBASEに入社しました。
中長期目線でプロダクト開発するというのは諸条件整わないと難しいのだな、ということがいろいろな出来事を体感してわかったので、諸条件をクリアする会社としてBASEを選択し入社しました。
ざっくり、「やりたいことがある人がそれをやれない世の中って嫌だなー」とか「誰かがチャレンジする時にそんなのできないよっていう風潮嫌だなー」とかを思っていたので、ミッション共感もあり入社しました。
みんながそれぞれやりたいことをやりたいようにやれて、さらに自信ができて進める世の中にしたい!
直接的にこれをミッションで言っていたわけではないんですが、ざっくり解釈一致していると思い入社しました。
「中長期目線でプロダクト開発するには何が必要か」はそれだけで一本書けるからまた別の機会に。
エンジニア期(BASE) 2017年7月〜2018年8月
決済のエンジニアとして入社しました。今はなき、「ショップコイン」という機能とかを作ったりしていました。
2024年現在となれば信じられませんが、この頃はまだみんな毎日出社していた時代です。
背後の席に社長がいて、ショップコインの構想を話しているところに、「それ僕興味あります!」と突撃して「じゃあ作って!」となりまして、担当になりました。良い会社。
ほぼ一人で要件定義から設計から実装からテストまで主導したのでかなりきつかったけど、やりきれてすごく自信になりました。ここでやりきれたのは一つ自分の中でターニングポイントです。
いい意味で「自分がやらないと何も変わらないんだ」と思えました。
エンジニア期(BASE BANK) 2018年7月〜2019年2月
「ショップコイン」のリリースが終わった頃、金融事業を行うBASE BANKが本格的に動き出すぞという機運を感じ取りました。
そこで一人目のエンジニアとしてスッと入り込みました。担当のBizDevに勝手に要件ヒアリングして、勝手に設計考えてプレゼンしたような記憶があります。
エンジニア3人ほどで「YELL BANK」というプロダクトの開発をしていました。
同僚エンジニアが優秀で、実開発期間は3ヶ月ほどの超スピードでリリースできました。アーキテクチャ周りの設計とか、ガンガンコードを書き進めるのは同僚エンジニアがやってくれて、僕は要求の落とし込みから業務要件の設計周りを主な担当としてやりました。バキバキコード書くよりこの辺の方が向いているなという確信を強めた開発期間でした。
PdM期 2019年2月〜
「YELL BANK」のリリースも無事に終わった頃、BizDevをしていた人物が卒業して自分の会社を作るという決断をしました。
僕としては「これは動きを変えるチャンスだわ」と思い、「グロースの企画とかやります!」と名乗り出てエンジニアと兼任しながらPdMに近い仕事を始めました。
なんでPdMになろうと思ったかというと、
現実を実装可能な要件落とし込んでそれをどう作るかを考えるのが好き
要件の取捨選択とか得意
開発わからない人に要件決められるの癪
という感じの理由でした。
のちのち気がつくんだけど、これは開発ディレクターのケイパビリティーでした。
プロダクトを伸ばすために何をしていくか、これを自分主導でやることは思ったより大変でした。大変なことはいろいろあったんですが抜き出すと以下のような感じ。
これだ!という施策を思いつくのが難しい
メンバーに信頼されずに施策の根拠の説明のコストがかかる
数字はすぐに伸びるわけではないのでより信頼されない
経営との期待値調整もしないといけない
新しくプロダクトを作る方が全然簡単だな。プロダクトをグロースするのって大変なんだな痛感しました。
脳筋タイプなのでめっちゃ考えて、あらゆる地雷を踏み貫き、踏み抜いた後本を読んで、反省から学んでどうにかこうにか乗り越えてきました。
事業責任者期(自称) 2020年頃〜
なんとか七転八倒しつつすすみ、少しづつプロダクトも伸びてきて、そろそろ人増やしたりする?という機運が生まれてきました。
どういう人をどれくらい採用すればいいんだろうということを考えた時に
プロダクトを成長させること
数字を伸ばすこと
チームを大きくすること
これらは蜜結合していて切り離せないと痛感しました。PdMという職能内の責任だけだと、事業を伸ばすためにチームを大きくする決断はできない。なぜならプロダクト開発はPdMだけでやるものではないから。などと思い事業責任者を名乗り始めました。会社から任命されたわけではなく、最初は自称でした。
事業計画を書いて、施策を行なって、実際の数字を見てを繰り返していました。
なぜ事業責任者やる必要あるのかとかはこちらのエントリを参照ください。
この頃「BASEカード」や「お急ぎ振込」などの新プロダクトの立ち上げもやりました。
事業責任者期 2022年頃〜
会社の中で複数事業が立ち上がっていく中で、正式に事業責任者という立場ができて事業責任者になりました。
事業責任者という仕事の難易度はSSSクラスで、事業が変化するごとに役割もやることも目線感も変わるので毎日飽きないです。
正直毎日毎日レベルアップして、新しいものが見えるようになる感覚です。
地道に進めてきたおかげで、担当事業もIRに乗るくらいには軌道に乗りつつあります。
数字が出るのも嬉しいのだけれど、この会社の事業領域はまだまだこういう可能性があるんだというのが現実に示せたのが嬉しい。
組織も順調に成長しています。組織図が複雑になりながらも、こだわるところにこだわりながら強くなっていけていると感じています。
実は「プロダクトを中長期にわたって成長させられる構造とか組織を作りたいな」という野望があって事業責任者をやり始めたので、そこに近づけている感覚があってやりがいあります。
プロダクト成長して、儲かって、次にやることができないと組織なくなるから事業責任まで見るしかない。
また、事業間連携も進められていて、PAY.JPのユーザーを対象とした資金調達サービスを立ち上げられたのもでかいなと思ってます。事業責任者として、新しい世界を先導して具現化できるのはやりがいの一つです。
未来
会社の新しい地平を開く
まだまだグループのミッションを達成には道半ばだと思っています。
売り上げ的にも、社外の認知的にもBASEはECのBASEというサービスの会社だと認識しています。新規事業を推進する立場としてはこれを変えていく必要があると考えています。
ECのBASEだけでは我々がエンパワメントしたい範囲はカバーしきれていない
我々のエンパワメントには時間がかかるので時間を稼げる事業体に成長していかないといけない
上記の課題意識を踏まえてプロダクト価値と事業価値を高めて、さらにユーザー価値に貢献していきたいなと考えています。
事業責任者を生み出す再現性を作る
僕自身が事業責任者的な仕事が一通りできるようになったので、事業責任者の再生産ができるのではないかと考えてます。
「アジリティが落ちるのでチームの人数は10人まで」という考えがあり、そのチームがそれぞれ独立して動くには事業責任者が必要という考え方で再生産を目標にしています。
個人的にこだわりなのは、権限移譲のためじゃなくて自分も含めてディスカッションしながら有機的に進める組織を作りたいという目線感でやっているということです。
新規事業だったり、これから何倍にも成長させるぞという事業を作るということは、みんなわからないことをやっている、試行錯誤しながら進むということです。
こういう時はそれぞれが考えて知恵を寄せ合うのがいいと考えています。
答えがわかっていればピラミッド型の組織が一番早いが、えてしてそうじゃないので、回り道に思えてもリーダーを生み出していくのが大事だと思っています。
まとめ
ビッグウェーブの兆しに乗っかって書いた記事ですが、改めて自分が今やっていることの意味づけができて非常にいい体験でした。
かなり方向転換だったり、目線が変わる出来事があって、あっという間の7年だったと思います。
頑張ったのもあるけど、環境にも恵まれたし色々運も良かったなと再認識しています。
状況に言い訳したくなくて、状況を変えられる突破力を身につけたいなという気持ちでやってきましたが、少なくとも7年前よりはその力が着いたなと思えました。
ポジショントークだけど、長く一つの会社で働いている人は「自分で動機づけできる人」だと思っています。
転職するときは求められて転職するので、言い換えると「他人に動機づけされている」ということなんじゃないでしょうか。
これだけ転職しやすくなった世の中で、転職を繰り返していくのは「自分で動機付けができないので他人に動機付けを求めている」ことの所作なのではないか?という煽りです。
昔は同じ会社でずっと働いている人が思考停止だよねという雰囲気もあったけど、今日の環境を鑑みるとそうとも言えないのかもしれません。自分で今の会社とか環境で働く理由を作りに行っていたり、そもそもそいう環境を作りに行っていたり。みなさんの #在籍エントリ が見たいです。
ちなみに僕は1社目を2年持たず辞めて、2社目を1年持たず辞めています。
まさか長くいる側のポジショントークを書く側に回ると思っていなかった。
一つの環境で長く働けているのは幸福なことだなと思っています。
取材いただいたこちらの記事もまとまってます
とてつもなく長いですがぜひ聴いてください。
ぜひタイミングが合えば
ご参考までに貼っておきます。
バイブスあえばぜひ一緒にお仕事しましょう。