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ダイエットで筋肉が減るのは、体重増えるのと同じぐらい危険!?

皆さん、こんにちは!!ラテイクは医療機関プロデュースでもあることから、医療の専門家たちが見つけた論文から、楽しい健康情報をお届けします。運動や食事・足などに関する新しい情報をご紹介します。
でも、難しく考えすぎないでくださいね。知って得する健康豆知識のような、「へぇ〜、そうなんだ」くらいの気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
これらの情報は、なるべく新しい研究から選んでいますが、絶対的なものではありません。時代とともに変わることもあるので、気軽に受け止めてくださいね。また、英語の論文を読んで情報をお届けしているので、もし「ここ、ちょっと解釈が違うんじゃない?」と思ったら、遠慮なく教えてください。
みんなで楽しく学びましょう!
とうとう4回目、3日坊主は過ぎました!!! 筋トレしてますか!!!!!

さて、ご存知のように、体重を落とすことは健康に良い影響を与えることが多いです。しかし、ただ体重を減らすだけでは、必ずしも心血管系疾患のリスクが減るとは限らないという研究結果が出てきました。
今回の引用論文:Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle 2024; 15: 342–351 DOI: 10.1002/jcsm.13409 「Cardiovascular effects of weight loss in old adults with
overweight/obesity according to change in skeletal muscle mass」

2型糖尿病を持つ高齢者の体重減少と心血管系リスクの関係、そして筋肉量の重要性について解説していきます。高齢者といってもこの論文のエントリー患者さんは45才から76才(平均64.5歳)です。

過去の研究では?

これまでの研究では、骨格筋量と心血管病(心筋梗塞や狭心症など)の健康の関係について、様々な報告がありました。

  • サルコペニア(加齢などによって筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下した状態)は、心血管系疾患のリスクを高める可能性が指摘されています。

  • 一方で、筋肉量と心血管系疾患の間に明確な関連性を見出せなかった研究も存在します。

このように、筋肉量と心血管系疾患の関係は、まだはっきりと解明されていない部分も多いのが現状です。

今回の研究でわかったこと

今回ご紹介する研究では、過体重や肥満、2型糖尿病を持つ高齢者を対象に、体重減少と心血管系疾患リスクの関係を、骨格筋量の変化に着目して分析しました。
その結果、以下の2点が明らかになりました。

1、体重が減っても、筋肉量が減ると心血管系疾患のリスクは減らない

体重減少と同時に筋肉量も減ってしまったグループは、体重が増加したグループと比べて、心血管系疾患のリスクに有意な差が見られませんでした。 つまり、体重が減ったとしても、筋肉量が減ってしまっては、心血管系疾患のリスクを減らす効果は期待できないと考えられます。

2、体重減少と同時に筋肉量が増えると、心血管系疾患のリスクが低下する

体重減少と同時に筋肉量が増えたグループは、体重が増加したグループと比べて、心血管系疾患のリスクが有意に低いという結果でした。これは、筋肉量を維持・増加させることが、心血管系疾患のリスクを減らす上で重要であることを示唆しています。

Figure2は体重が減って筋肉量が減っている(真ん中)は体重が増えている人と変わらず、体重が減って筋肉が増えている人(右)は他の2つに比べてハザードレシオ(イベント発生率が)0.33倍であることを示しています。


なぜ筋肉量が重要なの?

筋肉は、ただ体を動かすためだけのものではありません。近年、筋肉は様々な生理活性物質(ミオカイン)を分泌しており、全身の臓器と相互に作用することで、健康維持に重要な役割を果たしていることが分かってきました。
例えば、筋肉から分泌されるミオカインには、以下のような働きがあります。

  • 血管内皮機能の改善

  • インスリン抵抗性の改善

  • 慢性炎症の抑制

  • 脂質代謝の改善

これらの働きによって、筋肉量は心血管系疾患のリスクを抑制する効果を発揮していると考えられています。

どんな運動をすればいいの?

では、効率的に筋肉量を増やすためには、どのような運動をすれば良いのでしょうか?
一般的には、レジスタンス運動と呼ばれる、筋肉に負荷をかける運動が効果的です。自重を使ったスクワットや腕立て伏せ、ダンベルなどの器具を使ったトレーニングなどが挙げられます。皆さんがきていただいているLaTAKEでの運動はこの部分です!!!!!
運動初心者の方や高齢者の方は、無理のない範囲で、週に2〜3回程度から始めてみましょう。そして、高タンパク質の食事を心がけることも、筋肉量増加には効果的です。

まとめ|筋肉量を意識した体重管理を!

今回のブログ記事では、高齢者の体重減少と心血管系疾患リスクの関係、そして筋肉量の重要性について解説しました。

  • 体重を減らすだけでは不十分で、筋肉量を維持・増加させることが、心血管系疾患のリスクを減らすためには重要です。

  • レジスタンス運動や高タンパク質の食事をバランス良く取り入れながら、健康的な体重管理を目指しましょう!

  • 簡単にいうと体重を健康的に減らすなら食事だけ、運動だけなどではなく、食事も減らしつつ、運動(筋トレ)もということです。健康を考えない場合は、食事を減らすだけでも良いかもしれませんが、やっぱり健康を考えていきましょうね

ただし、持病をお持ちの方や運動に不安がある方は、必ず医師に相談してから行ってください。

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