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つらつらと語るフィクション

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頭の中で出来上がったフィクションを形にしていきます。 明るみの布団の中、電車の座席でどうぞレベルの小説です。
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#オリジナル小説

世界を終わらせて【17】

世界を終わらせて【17】

「間も無く〇〇便にご登場予定のお客様を案内いたします。」

ミカちゃんと空港でダベっていた。飛行機が遅れているみたいなので、二人で飲み物を飲んでいた。

これから二人で東南アジアのボルネオ島に向かう。海を優先した結果、島に行こうとなった。

「忘れ物ない?」「ないよ」前日、なぜか高揚して荷物が完璧になるまで確認したなんて言えない。

自身にとっては2回目の海外だ。正直、人と行くとは思ってなかった。

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世界を終わらせて【16】

世界を終わらせて【16】

「この前の話の続きしていい?」

ふと、こんなことを聞かれた。

「どゆこと?」とすぐに答えてしまったが、「あー」という言葉が無意識に出てきた。次の言葉が予想つかなかったので、「どうぞ。」とだけ伝えた。

「そっちはどう思ってるの?」と聞かれた。

見ず知らずの女の子を連れ込んだというだけで、重罪であることは間違いない。しかも相手のことを覚えていなかった。

「申し訳ないと思ってます」と自然と口か

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世界を終わらせて【15】

世界を終わらせて【15】

「あー」、とかなり言葉に詰まっていた。

「好きって言葉を聞かされたからね。ただ覚えてないんでしょ?」

すごく申し訳ないんだけど、と謝った。コレばかりは嘘をつけない。
なので、素直に「覚えてない」と言葉にした。

「そっかぁ」と上の空の返事が返ってきたが、彼女はなぜか笑顔だった。そして、ちょうど別れ道に差し掛かった。

ちょっと気まずい「じゃあね」をもらって僕は帰路についた。なんかドギマギした。

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世界を終わらせて【14】

世界を終わらせて【14】

「じゃあ、そういうことで!」ミカちゃんとの会議が終わった。

死ぬほど真面目な内容だった。脳みそを使いすぎて疲れたので、ビールを開ける。

ざっくりとやることを伝えられた。簡単にいえば、メンバー集めから始まり、イベント開催までが仕事となる。

イベントの収益は山分けという形になるそうだ。ミーティングも週に1回。

「思ったよりガチだなー」

ふと電話が終わった後、こんなことを思ってしまった。自分に

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世界を終わらせて【13】

世界を終わらせて【13】

その日の夜は久しぶりに一人になれた気がした。実際には、一人になりたくなかったのかもしれない。

インドから帰ってきてから人といる時間を増やした。ありがたい話で、周りの人間は話を聞いてくれる人が多かった。

音楽をかけながらここ最近のことを思い出した。そして、誘われた団体に入ることも。

ちょうどいい感じの曲が流れてきた。

「歩き出さないで変わる景色はない」

なんとなく背中を押された気がする。ま

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世界を終わらせて【12】

世界を終わらせて【12】

ミカちゃんと会う日。よくわからない和風の居酒屋で飲むことになっている。

インドから帰ってきてからお酒は口にしていない。

そろそろ自分でも言えることがある。めちゃくちゃ真面目になった!!!

夜遊びも無くなった。女の子から連絡は来るけど、基本的に忙しくて遊んでいない。それでもミカちゃんには会いに行っていた。

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都内某所。良い感じの個室だ。ちょっとおしゃれな和風料理をつま

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世界を終わらせて【11】

世界を終わらせて【11】

頭の中が大掃除前の部屋のようにごちゃごちゃだった。あの状況を軽く整理する。

・同じように海外にいた
・やたらと明るい子。
・明後日また会うことになった

ざっとこんな感じだろう。

少なくとも彼女の印象はガラッと変わった。まぁ会う前から印象を決めつけるのは良くないが、もっとスマートな子だと思っていた。

ただ、まぁ海外の話で盛り上がれたので満足な時間になったことは確か。

そして、「明後日また会

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世界を終わらせて【10】

世界を終わらせて【10】

「ミカです!」

想像の20倍エネルギッシュな女の子だった。若干、引いた。

どうやら、もう手元にカフェオレはあるので、注文は終わってるっぽい。

自分もミルクティーを頼んだ。インドに行ってからお茶にはまっている。前なら絶対コーヒーを頼んだだろう。

「まずはごめんなさい。」こちらから素直に謝ってみた。

「何がですか?」

いや、何がとか言われても謝る箇所が多すぎる。

・覚えてすらいないこと

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世界を終わらせて【9】

世界を終わらせて【9】

「どうも」「あ、はい。この前の。」「すいませんでした。連絡先知りませんでした」「まぁ、教えていませんでしたから」

なんだこのLINE。史上最強にそっけない。

ただ、仕方がないことだ。これは自分に罪があるとしか言いようがない。簡単に言えば、単独事故だ。

「とりあえず、色々と話を聞きたいので、一度ご飯でも行かないですか?」
「奢りなら」

なんだこいつ。想像の5倍は冷たかった。ただ、ここでキレて

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世界を終わらせて【8】

世界を終わらせて【8】

日本に戻ってきた。「ただいま!」なんて言う人はいない。
なんせ誰にも伝えていないから。

帰ってきて、SNSを更新したら周りから「!」がばかりのリアクションが多かった。

とりあえず飲み会に召集された。現地の生活、なんで行ったのか、インド人は綺麗か、色々聞かれた。

ここでハッキリしたことがある。みんな興味はあるんだ。

行動できた自分を褒めたくなった。良い気分。ただ、みんなと飲む安心感からお酒の

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世界を終わらせて【7】

世界を終わらせて【7】

インド滞在も最終日となった。

そこまで長期間で滞在する気が無かった。「外の風を浴びる」くらいの感覚で航空券をとったので、合計で4日間の滞在。

正直、物足りなかった。ようやくインドの食べものにお腹が慣れてきたころだった。

ただ、この数日間で自分の中の価値観が180度変わった気がしている。

日本に帰ってからこの感性がどうなるのか。自分にワクワクしている。

最後の夜。静かな時間が欲しかった。な

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世界を終わらせて【6】

世界を終わらせて【6】

今日は「インド門」という観光地に向かう。フランスの凱旋門の影響を受けたインドの好き店に使われる場所らしい。

着いて一言。「すげー」

次に、「カンヘーリー石窟寺院」に向かった。

ここでも一言。「すげー」

知能が下がったような感想ばかり。

ただ、今まで見たことがないもの、しかもかなり壮大で自分が関わってこなかったものを見ると、こんなリアクションになることは理解した。

ただ、まじまじと眺める

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世界を終わらせて【5】

世界を終わらせて【5】

推理ゲームの行く末を述べるのであれば、完敗だった。
ご察しの通り、結局誰だったのかわからないまま、ムンバイの空港に着いた。

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暑い。日本と比べ物にならないくらい暑かった。

臭い。日本とは全然違う臭いがした。

おそらく日本でこの状況になったなら文句を言っていただろうけど、海外なので新鮮さすら感じた。

周りのいる人は全て日本人ではない。このことに妙に興奮した。

初めて浴

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世界を終わらせて【4】

世界を終わらせて【4】

夏休み終盤。自分の家から一番近い空港にいた。
初めての国際線。パスポートも初めて持っている。

あの日の自分会議の結果、「海外に行ってみたい」という自分の好奇心を実現してみた。

目的地は「インド」

なんとなく行ってみたい国=インド、の方程式ができていた。

真っ白なパスポートのページにスタンプが押された。特に意味はないのだろうけど、ちょっと嬉しい。

不安もあるけどワクワクが勝っている。3:7

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