世界を終わらせて【16】
「この前の話の続きしていい?」
ふと、こんなことを聞かれた。
「どゆこと?」とすぐに答えてしまったが、「あー」という言葉が無意識に出てきた。次の言葉が予想つかなかったので、「どうぞ。」とだけ伝えた。
「そっちはどう思ってるの?」と聞かれた。
見ず知らずの女の子を連れ込んだというだけで、重罪であることは間違いない。しかも相手のことを覚えていなかった。
「申し訳ないと思ってます」と自然と口から溢れた。
申し訳なさすぎて相手の顔を見れなかった。しかも、今もまともに絡んでいる友人である。
「じゃあさ、お願い聞いてよ。申し訳ないと思ってるなら」
「なんでしょうか。」
「一緒に海外行こうよ。」
随分と素敵なお願い。本当にお願いだった。もっと奴隷になりなさい、くらいのお願いだと思っていたのでビックリ。
「良いけどどこ行くの?」「未定」
「いつ行くの?」「結構すぐが良い。そういう気分」
「えー。」「お願い聞いてくれるんじゃないの?」
うんとも言っていないが、お願いを聞かなければいけないらしい。
「じゃあ行ってあげるけど、場所とか全部決めて。」「よし、じゃあこれから作成会議だ!」
よくわからないが、ミカちゃんと二人海外することになった。自分の人生の中で一番よくわからない展開になってしまった。
「ミカちゃん行きたいところあるの?」
「海か山が見れるところ!」
なんだか振り回される予感しかしない。それでも、まぁ嫌と言うわけではないので、作戦会議をすることにした。
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