さゆと見えて 冬深くなる月影は 水なき庭に 氷をぞ敷く

画像1 さゆと見えて 冬深くなる月影は 水なき庭に 氷をぞ敷く 「澄みきった月の光が冴え冴えと輝き、冬の寒さが一層深まっていく。水のない庭には、まるで氷が敷き詰められたかのように月光が広がっている。」西行が冬の厳しさを月の光と氷によって表現した和歌は、冬がいよいよ本格化し、冷たく澄んだ月光があたりを照らしていることを示し、繊細な自然観察と幻想的な美意識が感じられる一首になっている。

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