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【ハバナ・キューバ🇨🇺究極の観光案内】 ブエナビスタなんちゃらが聞こえたら逃げろ!

【序説】

私が初めてキューバはハバナを訪れたのは、もうかれこれ4年ほど前になる。

さらに遡って15年ほど前に、三好徹・著の『チェ・ゲバラ伝』を読んで、雷に打たれたような衝撃を受け(映画『ブルース・ブラザース』のJB教会のシーンを想像させたし)、
「こりゃあオレも革命に参加せねばならぬ!」とキューバ行きを目標としたのがそもそもの始まりであった。

『チェ・ゲバラ伝』三好徹

そしてその目標実行のトリガーになったのが、新宿三丁目にあるキューバン・バー「マンボ・バー」である。

ここで、今までとは全く異次元のモヒートを飲み、さらにおススメのキューバン・ラムを口にした瞬間、私の眼前にキューバのサトウキビ畑が見えた、それはもうハッキリと。
青い空と気持ちのいい風がそこには吹いていた。

「キューバがオレを呼んでいる」

その準備のために、日本で手に入るありとあらゆるキューバ観光案内の書籍を購入し、さらにインターネット上に上がっている日本語のキューバ観光案内には殆ど目を通した筈である。

そんな期待値MAXで辿り着いた初めてのハバナ。

まずは「オールド・ハバナ」を散策した。
そして半日も経たずにゲンナリとした。

弛緩した白人観光客の群れ、妙に小綺麗にリノベーションされたレストラン、何のオーラも無い街並み、安手の商業主義の臭い、、、

私は「憧れのキューバ」と現実との余りのギャップに白目を剥いた。

その大落胆の中心が「ハバナの二大観光テーマ」である「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」と「ヘミングウェイ」であった。

映画『ブエナビスタ・ソシアル・クラブ』とハバナについては、すでに拙エッセイがあるので参照されたし(「ヘミングウェイ観光地」についても言及あり)。

そして私は激しい落胆のままカーサに戻って24時間こんこんと眠り続けた。

「恋焦がれていたキューバとはこんなにつまらない場所なのか!?」

と悪夢に魘されながら、、、

しかし、旅程はまだ1週間以上残っている。

私は、完全に脱力したままフラフラと再び街に出た。

「鬼門」オールド・ハバナを背に、フラフラと住宅街の方へ足を踏み入れた。
派手なお店は何も無いが、そこには「キューバ人の日々の営み」があった。
そして幸いな事に、次に予約したカーサが正にそのど真ん中「新市街」にあった。

私は「新市街」へと旅の拠点を移動した。

これが最初の発見で、「新」の方が「古いままの街が残っている」のである。

ついに見つけた!

私は嬉々として「新市街」に繰り出した。

全ての路地、カフェ、地元商店、アパート、道に座ってる人々が「生き生きしている」のだ。

新市街のストリート
街の仕立て屋さん
朝飯は街のスタンド・カフェ

キューバについてのニュースといえば「貧困」だの「移民流出」だのだが、あんなものは米国のプロパガンダでしかない。
いや、それ以前に米国的な「豊かさ」とはそもそも何?という話である。

これについては、「金塗れの貧困」というテーマの拙エッセイがあるので参照されたし。

という訳で、
事前に日本で仕込んだ観光案内は全く役に立たず、
仕切り直した私はひたすらに街をローラー作戦でしらみ潰しに廻った。

特に派手な観光名所の類は一つも無いが、ちょっとした路地、ちょっとした小商い、ちょっとした立ち飲みコーヒー屋が「たまらない」のである。

私はやっと「キューバのソウル」に触れた気がした。

私が恋焦がれていたキューバ像と現実が遂にマリアージュしたのである。

こうして私は「キューバの虜」になった。

そして、その1年後、私は仕事を見つけてメキシコに移住した。
我が愛しのキューバに通うためである。

しかし、何と、例の世界的な珍騒動が巻き起こり、私は本来の目的であるキューバに行けぬままメキシコで1年と少し仕事を続ける事になってしまった。

運命とは全く持って予測不可能なものである。

そして遂にこの夏(2023年)、リベンジの機会がやってきた。

私は「空白の3年間」を埋めるべく、今回は既存の観光案内の類は一切無視して、自ら集めた情報のみを元にハバナ行脚のスケジュールを練り込んだ。

結果は、、、

「完全試合達成」であった。

私は遂にハバナを喰らい尽くした。

これは、その旅の記録である(前回分もフィーチャーしています)。

そしてそれは「有料」といたします。

お金の為では無く「防波堤」の為として。

私のハバナ紀行は「ローカル・エリア」が中心であり、そこで(当然自分の事は棚に上げつつ)イケてない日本人観光客とバッタリ出会ったらゲンナリだからである。

という訳で、「本気」の方だけが読んでいただければ十分なのである。

ハバナっ子は皆んなスーパーお洒落である。

今回の旅の為に、私は頭の先から足元まで10万くらいかけて「ハバナお洒落仕様」に自らをチューンナップして臨んだ。

例えば、万が一、ハバナの街中で日本人観光客に出会ったら、バチバチにお洒落を決めてて欲しいと考えている。

何故なら「その方が100倍楽しめる」からである。

そんな偏った気合いの方に本記事が届けば誠に幸甚です。

ともあれ、かなり偏った趣味の記事ではありますので、一応「目次」的なものも書いておきます。

【目次】

1.「ここに日本人が来たのは初めてだよ、はっはっはっはー!」と黒人セキュリティに歓迎されて通ったハバナ・ホーミー御用達レゲトン・クラブ群

地元民御用達レゲトン・クラブ

2.今のハバナ・ローカルの魅力が詰まっている、住宅街に潜むボヘミアン・スタイルの隠れ家カフェ、隠れ家バーが超熱い

ボヘミアンスタイル・バー
ボヘミアンスタイル・カフェ


3.天国に一番近いオープンエア・バー(飛ぶぞ)、正直ここは教えたくないのだが、、、

天国に一番近いオープンエア・バーの帰り道、マレコンで愛を囁く二人


4.レゲトン以外の音楽もあるよ、若手アーティストのジャズやキューバン・クラシックを愉しむ

5.既に日本にも情報が回ってるスポットだが、リアルな補足情報を(カサ・デ・ラ・ムジカとかファブリカとか)

6.旅の成功はカーサ選びで決まる、カーサ選びで優勝した話

7.移動、マナー、安全、両替、、等々の旅の詳細情報

特別付録 :  現地滞在中は毎日のチェックは必須、本記事記載のハバナ全スポットのイベント情報SNSリスト

と、こんな内容です。

さて、
私が案内するキューバはハバナの旅、
そろそろ出発のお時間となります。

新市街のストリート
生き生きとした夜の路地
日曜朝のマレコン

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【DAY 0】


まず、今回の旅でHIS予約したキューバ行き航空券はメキシコ・シティ経由である。行きも帰りも日付を跨ぐので、注意が必要である。

前回はメキシコシティ着後、その日のうちにハバナ行きに乗り換えたのだが、新しい便はメキシコシティで一泊する必要がある。

私はそれを出発当日の成田空港のアエロメヒコのカウンターで知って、青ざめた。

とりあえず飛行機に乗り、メキシコ・シティ空港まで行って、その場で「Hotels.com」からホテルを予約した。

昼にCDMXに着いて、翌日の午前11時頃発なので、元気がある人はメキシコ・シティ観光が出来るので、御準備のほどを。

私のオススメは「ルチャリブレの聖地」アレナ・メヒコでプロレス観戦と、
「極上のカオス」ソノラ市場だ。

また、大変に気合を入れて、事前に予約を入れてルイス・バラガンの建築を見たら途轍もない人生の財産になるであろう。

メキシコ・シティ内はUberでの移動がよろしい。
ホテルにはWi-Fiあるし、街中ならスタバを見つければ(そこら中にある)良い。

因みに私は13時間の飛行機移動で体力的に削られていたので、空港近所のホテルで体力の回復に務めた。
なにしろ、キューバに着いた途端にクラブ遊びのスケジュールだからだ。

メキシコシティ、WE HOTEL AEROPUERTO で一泊、まずはモデロで乾杯


さて、ホテルで一泊静養したおかげで元気いっぱい。
改めて一路、キューバへと向かう。

ここでリマインダーであるが、キューバに入国するには「ツーリストカード」が必要で、以前は在日キューバ大使館と直の手続きが必要だったが、現在は代行業者があり、こちらが超便利でオススメである(アフェリエイトではありません笑)。

そして「さらに」D’Viajerosという電子登録も必要なのでお忘れなく。

ついでに、「パスポートは残3か月以上」で、さらに「旅行保険」にも入っておく必要があるのでくれぐれもお忘れないように。

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【DAY 1】


さて、そんなこんなでやっとキューバである。

ハバナ空港に着くと長々とした入国審査の列に並び、1時間半程入国にかかった(社会主義の洗礼である、多分)。

因みに私のスマホはdocomoで、ハバナに着いた瞬間にショートメールで「海外ネット接続サービス」の案内が届き、無料電話で日本のオペレーターに説明を受けたが、最後までネットには繋がらなかった(宿の時間限定Wi-FiとフリーWi-Fiのカフェを利用)。

ロビーを抜け、エントランスから外に出やいなや「ムワッ」とした南国の湿った空気に包まれる。

ハバナ空港タクシー乗り場


さて、ここで最初の「旅のポイント」、

  1.  ハバナ空港で両替をしてはいけない

いきなり、キューバ旅行の重要ポイントである。

まずは、成田空港で(もしくは事前に)全額ユーロに両替する。
そして必ず「25ユーロ」分を別途確保する。

こちらの詳細については、改めて有料パートにて後述する。

ハバナ空港では「オフィシャル」のベストを着た案内人がタクシーを呼んでくれるが、その際に「ジョン・レノン公園まで、25ユーロで」と確認して、タクシーに乗る。

ハバナ市街までのタクシーのオフィシャル価格が25ユーロなのだ。

メキシコだったらボッタクリの雨嵐だが、キューバでは(私の知る限り)大丈夫だ。

さて、キューバの郊外の自然とバラック群を車窓から眺めながら、タクシーはハバナ市内へと向かう。

この道すがらが大好きだ。

広大な自然、素朴な人々の営み、抜けるような青い空と真っ白な雲
この土地が持つ途轍もないヴァイブスの高さに、全身の細胞が歓喜し始める。

そんなうちに徐々にハバナ市街をタクシーは進み、かの有名な内務省の建物の前を通る。

内務省

やはり、生でこの建物を見ると感激もひとしおである。

そして目標の「ジョン・レノン公園」に着いたら、
日本で丸3日間を使って選びに選んだカーサ(キューバ民宿)へと向かう。

今さらながらだが、キューバではカーサ泊は必須である。

高級ホテルに泊まって、弛緩した白人観光客達と一緒に「ブエナビスタ・ソシアルクラブ・ショー!」を観るなんて、この世の地獄といえるだろう。

カーサは事前にHotels.comで予約すればカード決済が出来て便利。
ちなみに私のカードはアメックスなのでキューバ国内では使えず、VISAかマスターカードなら場所によって使えるが、現地での基本は現金だ(私が好んで行くような場所では特に)。

さて、今回私が最終的に選んだカーサは、、、


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