池澤春菜『わたしは孤独な星のように』

 声優として名を馳せる池澤春菜は、実は大の読書家。その処女作品集。内容としてはSFです。
 コメディタッチのコミカルなSFから、著者の趣味に走った(?)と思われるSF、そして本格的なSFまで、作風は幅広い。
 個人的には、わたしはキノコと百合が好きなので、キノコ百合SFである「糸は赤い、糸は白い」も好きなのだけれど、SFとしては、地球温暖化が極限まで進んで陸地がひどく狭くなり、水棲の人類が生み出された、という設定の「祖母の揺籠」が一番好き。リアリティがあって、だけどどこかファンタジックで、そこがとても気に入っている。
 池澤春菜ファンの方! 是非とも読んでみてください!!

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