自閉症児の父、ときどき公認心理師

自閉症児の父親です。そして臨床発達心理士と公認心理師の資格を持っています。大学生(AS…

自閉症児の父、ときどき公認心理師

自閉症児の父親です。そして臨床発達心理士と公認心理師の資格を持っています。大学生(ASD)と中学生の娘と息子がいます。(R6年現在)普段は保育所・幼稚園で保育所でカウンセラーをしています。また、育児支援拠点で発達相談をしています。専門は、発達心理学と発達障害です。

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「ガオー」 初めての言葉 

「ガオー」最初の言葉  今中学生の娘きみどりは、結構おしゃべりです。お年頃なので、お友達といるとそれはそれはうるさいのですが。  そんなきみどりは、実は発語が遅れていました。2歳になっても話し始めず、どうしたものかと考えていました。  きみどりは、何かとって欲しいものがあると「コ!コ!」ととって欲しいものを指差していました。それが伝わるまで、何度でも「コ!コ!」と言い続けていました。  このままではまずいなと思いました。それできみどりが2歳6ヶ月の時に、言語訓練施設が

    • あおむしのお話

       今でも笑い話でときどき我が家の食卓に登る話題です。  きいろが年長の時、二人でラーメン屋にお昼ご飯を食べに行きました。妻は当時妊娠中で、つわりで苦しんでいました。そのため妻は一人でお留守番をしていました。  きいろと公園に遊びに行った帰りに、美味しいラーメン屋さんに行きました。カウンターしかないような小さなお店でしたが、美味しいと有名なお店でした。  きいろは醤油ラーメン、僕は味噌ラーメンを注文しました。しばらくしてラーメンがカウンターに置かれました。それを見たきいろ

      • 息子の話

         長男のきいろは、自閉症と軽度知的障害とADHDと診断されています。今は、通信制の大学で写真の勉強をしています。本人は今のところしあわせなのかなと思います。 3歳まで話すことができませんでした。意思疎通を図るのも大変でいた。そこで、PECS(Picture Exchange communication system)f絵カード交換式コミュニケーション指導法を導入することで、徐々に話すことができるようになりました。 長男のきいろは、自閉症と軽度知的障害とADHDと診断されて

        • お部屋からすぐ出ていく年少さん

          10月になると、多くの年少さんたちも落ち着いてきます。それでもなかなか落ち着けない園児、お部屋から出ていってしまう園児がいます。 一人一人にお話を聞くと、お部屋にいなくてはいけないことはわかっているようです。 それでも、お部屋から出て行ったり、お部屋の中をうろうろと歩き回る園児さんがいます。 そうした年少さんたちがなぜお部屋から出ていくのか、なかなか理解できませんでした。 彼らの多くはお部屋の中のザワザワした声や音、他の園児たちの動きからくる刺激から逃れようとしている

          発語の遅れ

          保育所や子育て支援拠点などで、言葉の遅れの相談を受けることが多くなりました。 10年前に比べると、相談を受ける数としては数倍になっているような気がします。特にコロナ以降増えているという実感があります。 特徴としては、大人の言っていることは理解できているのに、発話だけが特異的に遅れていることです。 また、あまり声を出さないなどの特徴もあります。 知的な遅れや、自閉的傾向もあまり見られません。その代わり、舌の使い方が下手です。 最初理由がわからなかったのですが、子育て支援拠

          自己紹介

          公認心理師の河野と言います。臨床発達心理士の資格も持っています。 普段は幼稚園や保育所で、保育者さんたちに子どもの発達について助言をしています。 最初に出会った子どもたちは、もう二十歳を超えています。その中で、いろいろな特徴を持った子どもたちと出会ってきました。 保育者が「気になる子」を現場で支援してきた経験は、心理士の中でも多いと思います。 その分、研究がとても疎かになっていますが・・・ 子どもの発達や保護者や保育者を支援する仕事をながら、自分の子どもの保護者とし