あおむしのお話
今でも笑い話でときどき我が家の食卓に登る話題です。
きいろが年長の時、二人でラーメン屋にお昼ご飯を食べに行きました。妻は当時妊娠中で、つわりで苦しんでいました。そのため妻は一人でお留守番をしていました。
きいろと公園に遊びに行った帰りに、美味しいラーメン屋さんに行きました。カウンターしかないような小さなお店でしたが、美味しいと有名なお店でした。
きいろは醤油ラーメン、僕は味噌ラーメンを注文しました。しばらくしてラーメンがカウンターに置かれました。それを見たきいろが
「青虫がいっぱいある〜」と言いました。
そんなことがあるのかな〜と思ってきいろのラーメンを見ると、そこにはなんと
「青ネギ」が沢山乗っていました。
「きいろ、それは青虫じゃないよ。青ネギだよ。美味しいから食べてごらん。」
しばらくきいろはちゅうちょしていましたが、恐る恐るラーメンを食べ始めました。そしてラーメンのスープも全部たいらげました。
「美味しかった?」と聞くと
「美味しかった。」と答えました。
多分店主には「青虫がいっぱいある〜」という言葉は聞こえていたと思うけど、店主は何も言いませんでした。
家に帰ってそのことを妻に話すと、
「それって、営業妨害じゃん!怒られなくて良かったね。」と言っていました。
まあ、確かにラーメンに大量の青虫が乗っていたら、食べられないな。
その当時、きいろにはらぺこあおむしの絵本をときどき読み聞かせをしていました。それにきいろのボキャブラリーも少なく、多分「青ネギがいっぱい乗っている。」と言いたかったのだろうと思っています。それが<アオ>まで言って、<ネギ>ではなく<ムシ>という言葉の方に引っ張られたのだろうなと推測しています。
大したオチのないお話ですが、その話をした時の今のきいろの反応が面白くて、つい話してしまうことがあります。
忘れられない「あおむし」のお話でした。
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