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うつ短歌3

黄昏の湯けむりに今日も救われて 効能にそっと「愛」と書き足す


るるぶの中の太陽の塔に会うまでは 太陽を嫌わないでおく


灼熱の中で生死を繰り返す 知らない町の知らない古墳


なにしてる 入道雲よ ここでミミズとぼくが干からびているのに


不安の誤魔化し方を教えて 夏を切り裂くトンビのようでありたい


不安なんてなくて ほんとは生ぬるい風が運んで消えていくだけ


結局どうすればいいの?啓発本のあまたの付箋に問うわたし

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