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高見温| On Takami
2024年4月29日 00:52
存命のフランス人作家では世界的に最も高名な作家のひとり、ル・クレジオ。1963年の『調書』で華々しいデビューを飾り、硬質な詩的散文で一世を風靡しましたが、やがて父祖の地モーリシャスやアフリカ、世界各地を舞台にした文化人類学の視点を持つ作風に移ります。2008年ノーベル文学賞受賞。世界各地を放浪するように書き続けてきた彼も80代に。2020年、ついに自分の幼少期をテーマにした作品が出たということ
2024年4月30日 20:02
読書記録を公開して一年経ちました。読みたい本が無くなりつつあるとはいえ、読んでいると自然と気になる本が新たに出てきますから、やはり書物は海のようだなと思います。文芸書①アイザック・B・シンガー『モスカット一族』詳しい感想はnoteで記事化していますが、久しぶりに数十人の登場人物が数十年を生きる大河小説を読んだなということで特別な印象を持ちました。ポーランド・ワルシャワのユダヤ人社会を克明に
2024年4月10日 14:22
1950年に出版されたI.B.シンガーの長編小説『モスカット一族』(Isaac Bashevis Singer, 《The Family Moskat》大崎ふみ子訳) が今年日本語訳で読めるようになりました。その感想です。シンガーはポーランド出身のアメリカ人作家で、ルーツであるポーランドのユダヤ系社会をテーマに、生涯イディッシュ語で書きました。1972年ノーベル文学賞受賞。ストーリー20世