心は二ヶ月前から別れてた 〜恋人との関係を修復するための距離感を考える〜
恋人との別れ、とはどのように定義すればよいのでしょうか。
恋人同士で、別れよう、と話をして結論が出たタイミングでしょうか。
先日、年末に彼女と別れた友人の一言から、別れる直前の数ヶ月間との向き合い方について考える機会がありました。
その友人の一言は、“別れ話をしたのは年末だけど、心はその二ヶ月前から別れてた”です。
友人の言う、この心の別れから、実質的な別れまでの期間について、本日は考えたことを記事にしようと思います。
この期間について考えるため、樺沢紫苑さんの“人生うまくいく人の感情リセット術”という本を読みました。
本書のフレーズも紹介しながらお話を進めていきます。
友人の一言について、なんとなく分かる気がしたのは、自身の過去を振り返り
自分から別れを切り出すときも、相手から別れ話をされるときも、心はそのときより少し前から離れていた
と感じたからです。
二人の関係が壊れる予感がするのだけど、どうしようもできない、
このまま壊れるのもいやだけど、無理して戻したいのかも分からない、
こんな感覚に振り回されるあの時間は、決して気持ちよくはないものです。
あの時間の存在を感じるのは、友人や私だけでしょうか。
私の場合、そこから二人の関係を修復できたことがありません。
そこで、どうして修復できなかったのか、この機会に本書を読みながら考えてみました。
そして、二人の距離を中途半端にしてしまっていたからである、という結論にたどり着きました。
本書において、以下の2つの人間関係の修復方法が挙げられています。
1つ目は、コミュニケーションの量を増やすことです。
長年犬猿の仲であった2人がじっくり話し合ったら、意外とよい人だったと気付き結婚した、といった例が本書に書かれていました。
距離が離れてしまった恋人同士においても、この方法で離れる前に戻れる気がします。
5回のコミュニケーションの中で、1回相手に言いにくい意見を伝えるのは難しいかもしれません。
しかし、50回に1回であれば、そのハードルは下がるはずです。
心が離れてしまったときにこそ、何気ない会話の数を増やして、本音を伝え合う機会を作るべきだと思います。
2つ目は、対象との距離を離すことです。
対象との距離が少し離れると、「長所」や「いいところ」が目に入るようになる、と本書に書かれていました。
別れてから相手の大切さに気づく、という話をよく聞きます。
これを別れる前に実行する、というのがこの2つ目の方法なのだと思います。
本書を通し、過去の自分が、コミュニケーション量を増やした近い距離でもなく、相手の長所を見つめ直せる離れた距離でもない、中途半端な距離にいたことに気づきました。
中途半端という言葉がぴったりすぎて、自身の不器用さが恥ずかしくなりました。
恋人だけでなく、友人や仕事場の上司や部下との関係においても、この修復方法は実践できると思います。
誰にとっても、第一印象では、少し付き合いにくいな、と感じる人が少なからずいるでしょう。
本書にも記載がありましたが、そのように感じる人は、意外と自身と似ている点が多く、意気投合できる人である可能性があります。
本書は、自身の主観的な感情に振り回されず、客観的に物事を考えられるようになるための一冊であると感じました。
脳科学をもとにお話が進められている点も本書の魅力の一つであると思います。
ホルモンを出発点として人の感情の変化を考えるなど、ここでは話しきれない興味深い内容が沢山詰まっていました。
みなさんは、どのように、離れかけた人との心の距離を近づけていますでしょうか。
人間関係のつくり方がいまいち上手でない私に、ぜひシェアをしていただけるとうれしいです。
ではまた、次の投稿で。