彼女と猛暑とアイスティー
今日は猛暑になるらしいよ、と言うと、じゃあ散歩に行きましょうか、と彼女は言った。
食パンにバターを塗った簡単なトーストを朝食にして、歯を磨き、顔を洗い、清潔なシャツを着る。ちょっと迷ったが足元はチノパンにした。
彼女はノースリーブのワンピースに、たしか去年どこかの雑貨屋で一目惚れして買った大ぶりの麦わら帽子をどこからともなく出してきた。髪は簡単に結ってあって、なんだか夏という感じだった。
もう出られるものだと思って玄関でサンダルを履いてみたけれど、なかなか出てくる様子がない。